People People

M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

Kobe
People People People

元町駅交番も地域の歴史反映 移住坂整備で一新 2020/09/08

記事

ブラジルの教会をイメージした元町駅交番=神戸市中央区元町高架通1

 JR元町駅の南側に出ると目の前に現れるのが、元町駅交番(神戸市中央区元町高架通1)。地味な建物が多い交番にしては珍しく、明るい異国情緒のあるデザインだ。これには、ブラジル移民と神戸の歴史が関わっている。

 同交番が面している鯉川筋。山側へ上ると「海外移住と文化の交流センター」(同市中央区山本通3)に突き当たる。1928(昭和3)年に完成した、ブラジル移民事業の拠点「国立移民収容所」の後身だ。

 99年、神戸市とブラジル・リオデジャネイロ市の姉妹都市提携30周年を機に、市民有志を中心に、同センターからメリケンパークまでの約2キロを「移住坂」として整備する計画が浮上。その一環として、元町駅南広場に「海外移住者の通った道」と記された記念碑が建てられ、ブラジル国花のイペが植えられた。

 県警も連動し、老朽化した交番を、ブラジルの教会をイメージしたというデザインに一新。2002年に移転した。鉄筋2階建ての建物は上から見ると八角形で、屋根や壁は暖色系の赤や黄色で彩られている、

 屋根の上には、ステンドグラスをはめ込んだ小さな塔屋も。青や黄色のガラスは、神戸から世界へ渡った移住者が見たであろう「海の輝き」を表現している。

 県警地域企画課によると「交番のデザインはまちづくりと歩調を合わせることが多い。同交番も象徴的な建物として親しまれている」という。(谷川直生)