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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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「世界一の朝食」ランチで提供 女子会に最適なメニューも 神戸北野ホテル 2021/01/30

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テーブルを巡回し、料理の説明をする山口浩さん=2020年10月6日、神戸市中央区山本通3、神戸北野ホテル

 「世界一の朝食」をお昼にも-。神戸北野ホテル(神戸市中央区山本通3)が、人気の朝食をランチタイムにも提供している。人の密集を避けるための対策だったが、地元のニーズの掘り起こしにつながった。総支配人の山口浩さん(60)は「この機に需要の取り込みを図りたい」と強調する。(伊田雄馬)

 朝食はフレンチの巨匠ベルナール・ロワゾー氏が考案し、世界的な権威を持つ「スモールラグジュアリーホテル協会」から「世界一」と称された。ヨーロッパ式で、果物のコンフィチュール(ジャム)やパンなどの品目が一度に味わえる。

 同ホテルは阪神・淡路大震災の5年後、山口さんを経営者兼総支配人・総料理長として迎える形で営業を再開。山口さんはパリでの修業時に師事したロワゾー氏から朝食のレシピを譲り受け、看板に育て上げた。「1人税込み7920円から」という価格にもかかわらず、予約がなかなか取れない人気だった。

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「世界一の朝食」(神戸北野ホテル提供)

 昨年4月の緊急事態宣言以降、宿泊キャンセルが相次いだ。密対策や検温を徹底するとともに、入店時間を分散させるため、昨年9月から始めたのがランチタイム(正午~午後1時)の朝食提供。昼の枠ができたことで、予約のハードルが下がり、「宿泊する機会がないと諦めていた近郊の方に喜んでもらえた」(同ホテル)という。

 女子会などに最適な「パティオランチ」(税込み4070円から)も用意。さまざまな会食が自粛を求められる中、山口さんは「おいしく食べることは心の活力につながる。広いレストラン内でピクニック気分を味わい、閉塞(へいそく)感を乗り越えてほしい」と語る。

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就職祝いに訪れた2人。「焼きたてのパンが最高」と笑顔を浮かべた=2020年10月6日、神戸市中央区山本通3、神戸北野ホテル

■「朝食」は女性に人気?  おしゃれな料理に海外気分

 神戸北野ホテル自慢の「世界一の朝食」はどんな人が利用しているのだろう。

 取材したのは昨年10月上旬。午前8時半、白いテーブルクロスの上には、磨かれた皿が並ぶ。約30人の客はほとんどが女性。メニューを説明するカードを目の前の料理と交互に眺め、雰囲気を満喫していた。

 大阪府守口市の女性(55)と長女(26)、次女(21)。女性が娘2人を誘ったそうで、前日は神戸観光を楽しんだ。「主人? 家で留守番です」。

 別の女性(26)=大阪市=は、就職内定した妹(23)に「朝食」をプレゼントしようと、2カ月前に予約した。妹は「海外に行ったみたい」と満足そう。女性は「母にはお土産を買って帰ろうかな」と思案していた。

 テーブルを巡回するのは同ホテルの山口浩さん。「コンフィチュール(ジャム)はイチジク。少し前までは桃でした」と説明。テレビ出演も多い著名人だけに、「あの人だ」とささやく客もいるそう。コック服に身を包み、「満腹でしょう? 僕もいつもおなかいっぱい」と、せり出したおなかをさすって笑いを誘っていた。