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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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岡本商店街の名店探し(6)目標は岡本の健康増進! ベジカフェ「green field」 2019/02/22

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 人は岡本(神戸市東灘区)を石畳のまちと呼ぶ。どのくらい石畳が敷き詰められているのか? 調べてみると…。桜御影石でできた厚さ10センチの石畳が何と7550平方メートルにわたって広がっていた。岡本坂、ゲート坂、キャンパス通り、フェスティバル通りの4本の目抜き通りを中心に、281店が軒を連ねる岡本商店街。その加盟店数が「市内最多」と聞いて、これまた驚いた。普通に歩いてもおもしろくない。目抜き通りから奥まった路地や目立ちにくいビルの上階、地下の名店を見つけてみよう。名付けて「岡本めぐりウエ・シタ・ヨコ」。同商店街のアイドル「石だたみボーイズ」のメンバー8人のナビゲートで、個性豊かな店主たちに話を聞いた。

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 阪急岡本駅南の路地。四方を木々に囲まれたカフェの店先に彼は立っていた。

 「初めまして。日本ノルディックウォーキング協会認定インストラクターで、健康マスターエキスパートで、野菜ソムリエで、毎日和歌山から出勤している、ベジカフェ『green field(グリーンフィールド)』の店主、阪部剛規(48)です」。一息でそらんじた。

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 「本業はどれですか」の問いに、「さぁ、どれなんだろう。始まりはカフェ店主のつもりだけど…」と首をひねって黙り込む。かと思えば「カフェは通過点で、ゴールは岡本の平均寿命を1年延ばすこと!」と声を張る。やり取り中で確信するのは、健康にかける思いは人一倍、いや、二、三倍ほど強い、ということ。

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 「和歌山在住で、なぜ岡本に住まないんですか?」という疑問の答えは店の前にある。トマトにダイコン、ニンジン、キャベツ…。台に山積みされた野菜や果物は全て和歌山産。「農家から直接買い付けた新鮮な野菜を提供することが、健康への第一歩だと思った」とほほ笑む。

 大学時代を岡本で過ごし、街を歩き、人と話し、その魅力にとりつかれたという。「言葉にはできないけど、なんか良いんだよね」と笑みをこぼす。大学卒業後は姫路でサラリーマンを3年続け、仕事に行き詰まると、岡本へ自然と足が向いた。「ここが居場所なのかも」と一念発起して店を開いた。

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 「岡本の人は健康に対する意識がとにかく高い。それに見合うような取り組みでこの街に関わりたい」といい、カフェの運営以外にも健康マスターやノルディックウオーキングの資格を生かしたセミナーを企画し、常連客を誘う。さらなる活動の幅を広げようと、ゆくゆくは岡本周辺に移り住むことを画策中だとか。(末吉佳希)