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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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自動車試験場や邸宅跡地… 特徴ある神戸・東灘の3公園  2019/03/10

 子育てファミリー層が多く暮らす神戸市東灘区。区内の公園数は175カ所に上り、夕刻や休日になると、子どもたちの笑い声が響く。その中から天上川流域の特徴ある3カ所の公園を紹介する。(村上晃宏)

 ■小寄公園(本山南町4)

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 「止まれ」の標識、横断歩道、踏切警報機、蒸気機関車(SL)の車両…。「ここは公園?」と目をこする。

 1952年、本山自動車試験場として開設され、71年に本山交通公園に。学童の交通安全教室や指導員とマンツーマンの運転教習を行ってきたが、2003年に役割を終え、09年に公園として生まれ変わった。整備案は地域住民が検討し、土のグラウンドやジョギング用コースなどを設けた。

 近くの園児や児童が学校園の課外活動で活用。晴れた日は、レジャーシートを広げる家族連れが目立つ。毎週1日、地域住民らが清掃活動もしている。

 ■川井公園(魚崎北町2)

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 地下には500トンの飲料水や消防用水を蓄えられる耐震性貯水槽がある。阪神・淡路大震災時、被災者に十分な水を届けられなかった教訓を生かし、1997年に市が整備した。当時、市内に造られた四つの貯水槽の中で、川井公園の貯水量は最大級だった。

 貯水槽は水道管と直結しており、水が貯水槽を通って各家庭に届くため、常に水が巡っている状態。災害時は、遮断弁で水道管と貯水槽の通路をふさぎ、新鮮で衛生的な水を利用できる。1日3リットルの飲料水を5万5千人に対して3日間供給できる計算で、地域住民の命をつなぐ重要な役目を負っている。

 ■岡本南公園(岡本5)

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 敷地の一部は元々、山桜や里桜の研究と保護に生涯をささげ、小説「櫻守」のモデルになった故笹部新太郎氏の邸宅跡で、市が1981年に整備した。桜守公園の愛称でも親しまれ、公園内の門柱が往時をしのばせる。

 現在、県天然記念物のササベザクラをはじめ、オカモトザクラやエドヒガンなど約10品種約30本の桜が植えられている。住民らでつくる「桜守会」が清掃や桜の鑑賞会を続ける。

 同会の女性(81)=東灘区=は「春になると公園はピンクに染まる。そんな憩いの場を守っていきたい」と話す。