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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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子育てママや高齢者の交流拠点 神戸・東灘の「カフェ ムッター」 2019/03/03

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 子育てファミリー層に人気が高い神戸市東灘区の魚崎エリア。中でも市立魚崎小学校は、児童数(2018年5月1日時点)が1250人を超える市内最大のマンモス校だ。その近くに2人の子どもの母親で、店長の武市圭さん(36)が経営するカフェ「Cafe Mutter(カフェ ムッター)」(同区魚崎中町3)がある。子育て中のママさんや近所の高齢者が集い、子育て談議に花を咲かせる。武市さんは「子育てママを支えるために、多くの世代が集まり、つながる場所でありたい」と意気込む。(吉田みなみ)

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 店内は、茶色い木の床と白い壁に囲まれ清潔感が漂う。子どもが遊ぶ小上がりや子ども用の椅子があり、カウンターには、牛乳や卵アレルギーでも食べられる焼きドーナツ、クッキーなどが並ぶ。

 もう一つの特徴が、ご近所さんのお年寄りと子育てママの交流拠点になっていること。2人の息子がいる近くの主婦(34)は、同店で息子をかわいがってくれる高齢男性と出会った。「名前や連絡先も知らず、この店にいるときだけの関係だが、普段関わりの少ない世代と交流できてうれしい」。無職の女性(68)は「店長が会話の間に入り、他の客とつないでくれる。子どもの笑顔には癒やされるし、会話が弾んで楽しい」と笑う。

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 全国に飲食店を展開する会社で働いていた武市さんは、妊娠をきっかけに26歳で退職。出産後は人と話さない時間が増え、大きな喪失感に直面した。そんな折、ベビー教室に通い、同じような悩みを持つママたちと話すようになり気持ちが軽くなった。

 「自分もストレスを抱えるママの役に立ちたい」と、資格を取得し、自宅や児童館などでベビーマッサージ講座などを始め、17年3月にカフェ ムッターを開いた。ムッターはドイツ語で「母親」の意味。店のスペースの貸し出しも行い、女性や親子向けのイベントも開いている。今月17日には開店2年を記念し、ネイルや手作りの布小物、アクセサリーを買えるイベントを行う予定だ。