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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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日本一の酒どころ灘五郷 御影、魚崎郷に延びる「酒蔵の道」を歩く 2019/04/13

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(左から)酒屋「濱田屋」、浜福鶴吟醸工房

 「東灘マンスリー 甲南山河」の締めくくりは日本一の酒どころ灘五郷(神戸市東灘区)。御影、魚崎郷に延びる「酒蔵の道」を歩く。阪神・淡路大震災で街の風景は一変した。更地にはスーパーやホームセンター、集合住宅などが建った。一方で、魚崎地区では、酒蔵のイメージを守ろうと「景観形成市民協定」が締結され、傾斜屋根や黒白の壁、塀を取り入れた街並みとなった。

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(左から)菊正宗酒造記念館、白鶴酒造資料館

 もう一つの変化が「見せる」。酒蔵を観光資源としてPRしようと、酒造会社は、展示&体験型の資料館や記念館を建て、工場見学も始めた。その一つ、神戸酒心館(同区御影塚町1)を訪ねると、平日にもかかわらず、数台の大型バスが停車し、外国人観光客が次々と施設に入っていく。2018年の観光客数は約15万人で、約2割が外国人だという。担当者は「今ではパンフレットも16カ国語をそろえている」と話す。

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(左から)神戸酒心館、甲南漬資料館

 阪神魚崎駅から南へ。国道43号を渡ってすぐ、酒瓶を持つ手と目玉の看板がトレードマークの酒屋「濱田屋」がある。

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 「うちの店の歴史は約380年。当初はよろず屋のような店だったと聞いている」と店主の濱田栄司さん(53)。震災前までは、米なども売っていたが、濱田さんに代替わりして以降、「酒どころにいるからには地元の酒を」と酒類を中心に販売を始めたという。

 店内には神戸の酒蔵で造られた約70種類の一升瓶が並ぶ。夕方には、仕事帰りの会社員でごった返す。一升瓶で1万円前後する高価な日本酒も、グラス1杯数百円で飲めるところも人気の秘けつ。最近は外国人客の姿も目立つという。

 「おいしい地元の酒を地元で出す。これにつきるね」。濱田さんの笑みに癒やされ、酒蔵の道を後にした。(西竹唯太朗)