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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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子どもが自分の責任で自由に遊ぶ 月1回の会下山プレーパーク 2020/01/28

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 木々の間にハンモックで、体を休めたり、揺らしたり。2本の長いロープにつかまってバランスを取って遊んだり。ここは六甲山中ではない。神戸市兵庫区の市街地にある会下山公園。毎月第4土曜日に行われている「会下山プレーパーク(冒険遊び場)」だ。

 仕掛け人の大阪教育大教授の手取義宏さん(55)=同区=は「ここでは『やめなさい』『やりなさい』は無い。自分の責任で自由に遊ぶ」と力を込める。

 始まりは約15年前。全国各地でプレーパークの取り組みが進む中、子育て中だった手取さんも、幼児や小学生たちが自然の中で遊べる場所が必要だと感じ、立ち上げた。

 会場の設営や子どもたちの見守りを行う約10人の「プレーリーダー」らは、地域住民や神戸親和女子大学の学生らが担う。参加費は無料。食費など必要経費はカンパなどでまかなっている。現在では毎回平均50人(多い時には100人)ほどの子どもたちが参加する。

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 今月25日、会下山プレパークをのぞいてみた。冒頭のように子どもたちは歓声を上げながら思いっきり体を動かしていた。

 お昼になると、食事作りにも参加する。この日のメニューは「しっぽくうどん」。包丁を使ってにんじんや大根などの野菜を切ったり、大きな鍋で麺をゆでたり。仲間たちとおなかいっぱいうどんを食べると、また遊ぶ。

 たびたび参加するという須磨区の児童(12)は「ここに来るとロープを使った遊びなど、知らなかった遊びを楽しめる」と笑顔を見せる。

 プレーリーダーとして参加する同大2年の学生(20)も「大学の講義だけでは、子どもとの関わり方でつかめない部分もある。ここで経験することで、将来役に立つと思う」と話す。

 プレーパークが始まった頃に参加した小学生が大人になり、プレーリーダーとして参加してくれることもあるという。手取さんは「子どもたちが成長していく姿からエネルギーをもらえる。それを共有できる仲間もいたからこそ、15年続けてこられた」と振り返る。

 午前10時~午後3時で出入り自由。雨天中止。汚れてもいい服装で参加すること。(川村岳也)

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