タイのさばき方を教わる子どもたち=神戸市兵庫区中之島1、中央卸売市場
普段は一般開放されていない中央卸売市場(神戸市兵庫区中之島1)の雰囲気が満喫できる「魚河岸デー」が15日、開かれた。年2回あり、毎回約6千人近くが来場する一大イベント。30軒の魚仲卸業者らが、威勢のいい掛け声で出迎えた。
交流を通して魚のおいしさを再確認してもらおうと、同市場運営協議会と神戸おさかな普及協会が主催している。新鮮な魚介類販売のほか、卸している飲食店による出店や各種体験コーナーもあった。
競りに挑戦する来場者ら=神戸市兵庫区中之島1、中央卸売市場
「お魚さばき方教室」では約20人の参加者が、タイの3枚おろしに挑戦。骨に苦戦しながらも刺し身や鍋用の切り方を教わった。近くの明親小4年の女児(10)は「ひれの近くを切るのは硬くて難しかったけれど、包丁の角度を工夫できた」と話した。
「リンリン」という鐘の音が鳴り、人だかりができたのは模擬競り会場。ウニやカニなど約20種類が、競売に掛けられた。600円でハマグリの詰め合わせを落とした同市東灘区の会社員の女性(23)は「酒蒸しにして食べます」と笑顔だった。
会場には市内の魚屋を紹介するパネル展示もあり、神戸水産物卸協同組合の山本仁理事長は「ここで食べておいしいと感じたら、ぜひこれからは近所の魚屋へ」と呼び掛けた。(喜田美咲)