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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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入口から階段降りたら地上2階? 新開地「ミナエンタウン」 2020/02/18

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 時空のはざまに迷い込んだ-。神戸市兵庫区の新開地商店街の北側、湊川公園に隣接する「ミナエンタウン」に入ると、そんな錯覚を起こす。昭和の港町のごとくスナックが集まり、昼間でも気持ちよさそうな酔客の歌声が響く。ビルの構造も不思議だ。初めて来たのになぜか懐かしい。そんな「ミナエン」の魅力を探る。

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 ミナエンの正式名称は「湊川公園西ビル」。1970年に完成し、地下1階から地上2階までの3層構造となっている。地下1階が地下鉄湊川公園駅と神鉄湊川駅に直結し、飲食店など計35店舗が入る。

 湊川公園の入り口からミナエンに足を踏み入れてみた。

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 「MINAEN OWN」

 地下鉄駅のようなゲートからは「T」の文字が取れてなくなっている。恐る恐る中をのぞくと、薄暗い階段があった。その階段を下り、「地下1階」に出たはずだったが、なぜか公園から地上2階に“降りて”いた。

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 そのからくりは新開地の成り立ちに隠されている。

 天井川だった旧湊川の埋め立て地に形成された商店街は緩やかな坂になっており、北へ進むにつれ上りの傾斜がきつくなる。湊川公園はマンション3~4階分、周囲より高いため、「公園の地下なのに2階」という構造が成り立つのだ。

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 昼と夜で違う表情を見せるのもミナエンの面白さ。まずは昼の時間帯、70年の完成時に入居した最古参の2店をのぞいてみた。(伊田雄馬)