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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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平野大好き!「ヒラニアン」 移住しイベント企画、魅力発信 2020/04/10

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 〈雪見御所の桜並木くぐり抜けて/天王谷から吹いてくる風を感じたら/そこが平野さ〉-。そんなメロウなオリジナル曲「スイートホーム平野」を歌う磯島よしひろさん(49)は、平野地区(神戸市兵庫区)に魅了され、5年前に元町から移住してきた「ヒラニアン」。交流イベント「平野大好きミーティング」を企画し、“外の人”ならではの視点で、地域の魅力を掘り起こしている。(喜田美咲)

 歯科医師の磯島さんが、平野と出合ったのは8年ほど前。平野に住む知人に、町を案内してもらう機会があった。生まれ育ったのは東灘区。「同じ神戸なのに、知らない場所だった」

 夏祭りでにぎわう祇園神社、自然に包まれた湊山温泉など情緒ある町並みを気に入り、足を運ぶように。「三宮の医院にも自転車で通える。気づいたら夫婦で引っ越していました」

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 休日の平野ライフを楽しむうちに、同じように移り住んできたアーティストらと知り合い、祇園神社でのイベント「祇園さんの縁日」を手伝うことに。自分も「平野を元気にしたい」と、17年に「平野祭HIRANOSAI実行委員会」を結成した。

 不定期に開催するのが、地元を再発見する「平野大好き!ミーティング」。郷土史家に話を聞くなどし、ネタ探しに奔走する。当初は深すぎる愛から“独走”しがちで、地元住民が戸惑うことも。「あいさつ回りで顔を覚えてもらい、継続性を考えるようになった」と笑う。

 これまでのテーマは、路地や山道、古民家の活用など多種多彩。2月16日の第5回は、山中にある謎の石碑やツリーハウス計画など“山トーク”に花が咲き、女性(86)は「若い人が地域に関心を持ってくれてうれしい」と目を細めた。

 平野商店街沿いの10町の人口は、磯島さんが住み始めた15年が約6700人。10年から300人以上減っていたが、現在は約6780人と持ち直しつつある。シェアハウスができ、若者が増えているというのも、明るい兆しだ。「移住した若者が地域とつながり、活性化すれば」。磯島さんはますます活動に意欲を燃やす。