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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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いぬの~おまわりさん 住宅街で軽トラパトロール 2019/09/04

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 「自分たちの街は自分たちで守る」。言葉にするのは簡単だが、継続して実践するのは難しい。神戸市北区の星和台連合自治会(約2600戸、住民約7300人)は、2003年から軽トラックによる防犯パトロールを続けている。開始前、年間47件発生していた空き巣被害は、この5年間(14~18年)で計4件と激減した。市内屈指の防犯活動先駆地域・星和台を訪ねた。(藤原 学)

 ♪まいごのまいごの こねこちゃん あなたのおうちは どこですか♪

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 9月2日の昼下がり。星和台の住宅街に「いぬのおまわりさん」の歌が響く。音の正体は、同連合会の軽トラックだ。荷台横には「空き巣追放パトロール中」のステッカーが張られ、車の上では青色の回転灯が回っている。3年半前からはドライブレコーダーも取り付けた。

 同連合会の事務所がある星和台ファミリーホールを出発し、1時間~1時間半かけ、地区内をパトロールする。コースは当番に任されている。

 「土日を除く毎日2回実施している」と新井忠吉会長(78)。事務所にある当番ノートを見せてもらうと、3~4カ月先まで、びっしりと名前が書き込まれていた。

 同連合会には、この軽トラ含め青色防犯パトロールカー(青パト)が6台もある。このほか、違法駐車追放パトロール▽ワンワンパトロール隊▽散歩グループパトロール隊▽子ども見守りパトロール▽年末警戒パトロール-など1年を通じて監視の目を光らせる。

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 犯罪から住民を守る活動はこれにとどまらない。

 特殊詐欺を撃退するため、兵庫県警から自動通話録音機60台を借り受け、希望する家庭で据え付けている。その1人、高橋伸子さんは「これまで悩まされていた、勧誘の電話などがピタッと止まるなど効果は抜群」と話す。

 また、広報誌「いぶき」を毎月1回発行(8月で428号)。地域のイベントや学校園のお知らせなどに加え、防犯情報もしっかり掲載する。活動継続には、住民同士の交流の場づくりが必要と、夏まつりや文化祭、正月のとんど祭りなども企画、協力する。

 新井会長は「防犯活動は続けることが一番大切。自主的にパトロールに参加する住民意識の高さにも支えられている」と話す。

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 取材をしていて驚いたのは、星和台に「町章」があること。広報誌などの配布物に印刷され、星和台ファミリーホールにも掲げられている。街の人々の団結心、地域への強い愛着を感じずにはいられなかった。