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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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水道筋・老舗の味【下】和菓子「美吉堂本舗」 伝統に工夫加え87年 2018/07/26

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夏の限定商品(左から)「朝顔」「ひまわり」「花火」=美吉堂本舗

 季節の食材を使った和菓子や焼き菓子などを販売する「美吉堂本舗」(神戸市灘区水道筋3)。店員の気さくで、丁寧な接客に心なごむ。小学生が帰宅する夕方ごろには「ただいま」「おかえり」の大きな声が店先で響く。

 今年で創業87年目。現在店を経営するのは2代目の岸野輝之社長(76)だ。19歳から4年間、京都の和菓子店で修行を積み、その後美吉堂本舗へ。先代の父が体調を崩したことをきっかけに約30年前、店を継いだ。

 店頭に並ぶ和菓子は約30種類。四季折々の和菓子を提供することがこだわりで、約2週間に一度新商品を販売する。これまでにラムネ味のあんこや羽二重餅でミニトマトを包んだ商品なども考案してきた。

 夏のイチ押しは「花火」「ひまわり」「朝顔」(いずれも税込み302円)。

 花火は、白あんや山芋などを混ぜて作るねりきりを食紅で5色に着色し、夜空に散る光を表現。夏を代表する植物をかたどった「ひまわり」「朝顔」も、鮮やかな色合いで食卓にぱっと彩りを添える。

 岸野社長は「和菓子という食文化を残しつつ、時代変化を的確にとらえるように工夫していきたい」。3代目の岸野一洋さん(42)は「若い世代にも食べてもらえるように、和洋を混ぜながら視覚と味覚で楽しめる和菓子を作っていく」と話した。

 毎週水曜定休(変更あり)。午前9時~午後7時。TEL078・861・5495

(吉田みなみ)