People People

M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

Kobe
People People People

水道筋飲食ツアー 密着取材で飲みすぎて… 2018/07/20

記事

 夜の水道筋商店街で食べ歩きをする「水道筋的裏ミシュラン」。2軒目の「西灘裏街レストラン」(灘区倉石通6)は、阪急王子公園駅を線路沿いに東へ徒歩3、4分のところにある。1日1組限定の完全予約制で、控えめの照明が大人の雰囲気を醸し出す。

記事

 早速、夏野菜の煮込み料理を添えた「和牛の一口ビーフカツ」が出され、店イチ押しの白ワインで乾杯。トマトの酸味が肉の甘みを引き立てる。ワインのさっぱりした味もぴったりだ。

記事

 お酒がほどよく回り始め、参加者の頰がほのかに赤く染まる。緊張もほぐれたところで、自己紹介の時間に。「参加理由と料理の感想」を一人ずつ話す。ほぼ毎回参加するという会社員の女性(55)=須磨区=は「正月の買い出しは決まって水道筋。もうすっかりファンです」と商店街への愛を語った。

 自分の番がきて「記者としてとびきりの感想を」と意気込むも、出てきた言葉は「全部おいしいです」。失笑を買い、酔いで思考が回らなくなりつつあることに気づく。「原稿は書けるのだろうか」。不安を押し殺しつつ店を後にした。

 最後の店は、東日本大震災の被災地の海産物を扱うカフェバー「MAIRO(マイロ)」(灘区水道筋6)。入り口に扉はなく開放感があり、内装もおしゃれだ。三陸産のタコのマリネやクリームチーズを包んだ薄切りのズッキーニ、イワシの香草焼きなどが並ぶ。他の参加者たちが「インスタ映えやね」とスマートフォンに写真を収める。

 締めの1杯は芋焼酎。まろやかな味の料理を口に運び、焼酎をちびりちびり。いつしかノートの文字はみみずのようになっていた。

 午後4時に始まったツアー(定員12人)は午後6時に終了。各店舗で1ドリンク、1フードをいただき1人3500円。アフターはというと、ほかの参加者と延長戦へ。すっかり夜の水道筋の魅力から逃げられなくなっていた。ツアー後の酒宴についても詳しくお伝えしたいが、もはや自分のメモは判読不能。ここで筆を置く。(末吉佳希)