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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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ネーミングに秘話… 神戸の「プリンセスソース」 2018/08/02

記事

 阪急王子公園駅を高架沿いに春日野道駅方面へ徒歩3分。レトロでポップな看板が地ソース「プリンセスソース」(神戸市灘区城内通5)の目印だ。手作りのカウンターをのぞくとスパイシーな香りが鼻をくすぐり、急におなかがすいてきた。ああ、お好み焼きが食べたい!

 最近おしゃれな工房やギャラリーが増えつつある「灘高架下」に、製造元の「平山食品」が工場を開いて約60年。現在、2代目の平山普康さん(46)が切り盛りする。400リットルタンク3基にソースを仕込む傍ら、4年前からカウンターを設置して直販もアピール。通りがかりに買う人も増えた。

 かわいいネーミングにはエピソードが豊富だ。創業時は「王子」公園にちなみ「プリンスソース」を名乗ったが、既に商標登録されており、やむなく「王女」に変更。2001年末の愛子さまご誕生の折りに、なぜか瞬間風速的に売れたという-。平山さんは「インターネットが普及し始めたころ。検索で引っかかったんじゃないの」と笑う。

 香辛料約20種類や野菜をブレンドし、ニンニクとタマネギが利いた味が特徴。ラインアップはウスターソース、とんかつソース、旨辛どろ、極辛の4種類。配達先は垂水から尼崎までと幅広いが、やはり灘区内が多く、お好み焼きはもちろん、串カツ、焼き鳥のたれにも使われているという。

 創業時の味を守る一方、激辛唐辛子入り「極辛」などの開発も。今後は「全て国産材料のソースも作りたい」と語る。

 市内の酒販店や三宮のそごう神戸店でも取り扱う。工場価格はとんかつソース1リットル410円など。午前11時~午後1時。日曜休み。プリンセスソースTEL078・861・4050

(上杉順子)