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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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「ぽっぺん市」だけの限定品ずらり 神戸・長田神社前商店街 2018/11/02

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 かつて長田神社(神戸市長田区長田町3)で授与されていたガラス製のおもちゃ「ぽっぺん」。吹くとよく「鳴る」、経済がよく「成る」と言われ、縁起物として親しまれてきた。同神社の「おついたち参り」に合わせ、長田神社前商店街で「ぽっぺん市」(毎月1~3日)が開かれると聞いた。ここでしか買えないスイーツがあるとの噂も…。限定品に弱い私は1日、その魅力を探りに同市へ向かった。(真鍋 愛)

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 約30年前に始まった同市。客足やおついたち参り参拝客の減少に危機感を募らせた同商店街の青年部が中心となり立ち上げた。「一度に人が集まる大型セールや祭りと違い、継続的に足を運んでもらえるイベントにしたかった」

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 その目玉が同市限定商品の販売だ。「パティスリー エンゼル」の「おついたちロール」(税込み216円)は月替わりで果物が変わる人気商品。穴子やたまごなど9種類の具材を使った「辰巳寿司」の「七色巻」(同770円)は、おついたちの縁起物として購入する客も多い。主婦(72)=同市須磨区=は「神社の帰りに商店街を歩いて七色巻を食べるのが、毎月の定番で楽しみの一つ」と話した。

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 同神社近くのブース「萬福茶屋」には、商店街の菓子店などが出す団子や赤飯が勢ぞろい。参拝帰りの客が次々と買い求め、昼前に完売する商品もあった。歩道の「ぽっぺん工房市座」では、市内外の作家が手作りのバッグや食器などを並べ、客らが宝探しをするように品定めしていた。

 「ぽっぺん」と聞いて何だろうと思っていたが、私の故郷・長崎で言う「ビードロ」。懐かしく、温かい気持ちに包まれた。

 と、その時、「お姉ちゃん、これ安いの今日だけやで」と誘惑の声。すでに両手は買い物袋でふさがっている。「ほしい! でもがまん」。後ろ髪をひかれる思いで同市を後にした。