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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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音楽で感じる兵庫の歴史 長田で県政150年コンサート 2018/11/24

記事

 音楽を通じて兵庫県の歴史に触れるコンサート「東西文明の出会いと兵庫の未来」が24日、神戸市長田区若松町4のピフレホールであった。県政150周年を記念し、地域住民らでつくる「兵庫・未来実行委員会」が企画。声楽家の水沢節子さんや諏訪部匡司さん、ピアニストの古川知子さんら神戸を中心に活躍するプロの音楽家らが出演し、郷土色豊かな曲を響かせた。

 神戸港の歴史や明治維新を紹介するナレーションを交えて進行。第1部は「初代兵庫県知事伊藤博文と文明開化」がテーマで8曲が披露された。「神戸開港」と題した曲は、薩摩琵琶独特の深い余韻で魅了し、平清盛や高田屋嘉兵衛が港に懸けた人生も語りで表現。伊藤博文の留学を支援した英国の貿易商グラバーの妻がモデルとされるオペラ「蝶々夫人」も、名作と兵庫の不思議な縁を伝えた。

 「五国豊穣」と銘打った第2部は、兵庫の旧五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)にまつわる8曲で構成。史跡・生野銀山のマネキンアイドル「銀山ボーイズ」のオリジナルソングで始まり、近代化の礎を面白がる“懐の深さ”が笑いを誘った。また、丹波篠山デカンショ祭で街中に流れる「デカンショ節」、たつの市出身の詩人・三木露風が手掛けた童謡「赤とんぼ」が素朴な風土を伝えた。

 フィナーレは、選抜高校野球の大会歌「今ありて」。甲子園球場の開会式で歌った神戸山手女子高卒業生らも舞台に上がった。淡路島生まれの作家・阿久悠さんが、球児に次代の希望を見いだした歌詞を、聴衆も一緒になって口ずさんだ。

 実行委の母体は、阪神・淡路大震災の被災地を音楽で励ます長田文化協議会。同会の日野孝雄さんは「宝箱のようにいろんな特徴を持つ兵庫。その未来を若者に託したい」と話した。(佐藤健介)