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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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一度は逃げた「バウムクーヘン」食感を追求、看板商品に 神戸・西区のリッチフィールド 2019/12/20

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 神戸市内最多の24万人が暮らす西区。幹線道路だけでなく、住宅街の中にもあまたの洋菓子店があり、しのぎをけずる。「ひと・まち・こころ スイーツ編」では、地域の人々に愛される店を紹介する。(篠原拓真)

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 同市西区樫野台5にある「パティスリー リッチフィールド西神中央店」。バウムクーヘンを模した円柱形が特徴的な建物からは、洋菓子の甘い香りが漂う。

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 同店は須磨区の洋菓子店「ボックサン」創業者の次男・福原光男さん(64)が2003年にオープンした。バウムクーヘン「リッチフィールドの樹」は同店を始める際に看板商品として開発に取り組んだ一品だ。

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 ボックサン修業時に作業工程の単調さや焼き窯の熱さなどから、一度は学ぶのを逃げてしまった商品。職人の父から唯一、学び切れなかったお菓子だった。

 「パサパサ」という当時の概念を覆すため、日本人好みのしっとりとした食感を追求した。口溶けの速さにもこだわり、気が付けばペロリと全部食べきってしまうという。「手間の掛かるお菓子」だったが「初めて父親に『おいしい』と認めてもらったお菓子になった」とほほ笑む。

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 「大きくて、安くて、おいしいお菓子を」。原点にするのは父母も大切にしてきた思いだ。「『人の物語を彩る』。そんなお菓子をこれからも作り続けたい」。店内にあふれる笑顔を見ながら語った。

 午前10時~午後7時(年末年始は要問い合わせ)。不定休。同店TEL078・996・7775