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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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「うまかチャンポンば、食わすっばい!」口コミで人気の中華料理店 神戸 2019/12/22

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(左から)獅子林の経営者下釜忠義さん、妻の千代香さん、店長の平井慎二さん=神戸市西区大沢21

 西マンスリー取材班の一人として与えられたミッションは、「おいしいと“うなる”店を神戸市西区内で発掘する」こと。ネット検索を重ねていくうち、ある情報に行き着いた。「チャンポンがうまい店がある」。系列店の看板の写真には「うまかチャンポンば、食わすっばい!」の文字。気になる。行ってみるしかない。早速、店に向かった。(千葉翔大)

 第二神明道路の大久保インターチェンジから車で数分、西区の西端にある中華料理店「獅子林」(同区大沢2)。黄色い屋根が目印だ。店の前には5台ほどの駐車スペースがあるがすでに満車。隣接する建設会社の事務所前に1台分の空きを見つけた。「止めてもいいですか」。恐る恐る尋ねると「かまへんよ。隣は俺の店やし」と「下釜建設」の下釜忠義社長(69)が現れた。「ラーメン好きが高じて自分で店をつくったんや」。

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看板メニューのチャンポン麺

 佐賀県出身の下釜さん。中学1年生の時に食べた「とんこつラーメン」の味が忘れられず、建設業を営みながら、1989年に獅子林を始めた。「思い出の味を再現したい」と県内のラーメン店を行脚し、長崎県でスープのレシピ習得にも励んだ。そして「とんこつ味」をベースにしたチャンポン麺を完成させた。

 「俺はグルメ。自分の舌に絶対の自信がある」と下釜社長。口コミで人気が広まり、関東から訪れる客もいるほど。2007年には同区王塚台に2号店を構えた。

 チャンポンの麺は本場の九州から仕入れる。30年前の創業時から変わらないこだわりだ。「麺とまろやかなスープが主役。それを引き立てるのにベストな具材のバランスを追究してきた」と下釜さん。

 チャンポン麺の値段は750円(税込み)。他の麺類も、しょうゆラーメン560円(同)、みそラーメン630円(同)など、かなりお手頃だ。「ラーメンは庶民の食べ物。安くてうまいのを食べてもらう。それもこだわり」。下釜社長の言葉に力がこもった。