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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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映画のロケ地としても活用 異国情緒あふれる神戸市看護大学 2019/12/24

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 開学から23年を迎えた神戸市看護大学(同市西区学園西町3)は、地域医療や健康増進の担い手となる看護師や保健師、助産師を育成する公立の単科大学だ。おしゃれなイメージの港町・神戸に憧れ、県外から学ぶ学生も多い。同大のアンバサダー(学生広報)を務める看護学科2年の常山明日香さん(19)と富本つぐみさん(19)に同大の魅力を聞いた。(久保田麻依子)

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■自慢はキャンパス

 大学に向かう遊歩道を歩きながら「大学の自慢は?」と尋ねると、2人は間髪入れず「校舎です!」と答える。確かに、目線の先に異国情緒あふれる重厚なキャンパスが現れた。

 ナイチンゲールの生誕地、イタリア・フィレンツェの街並みをイメージして造られたといい、中庭にはハーブ園、学食にはテラスもあり、映画のロケ地として活用されたこともある。

 正門を抜けてすぐに見える時計塔は特に目を引く。普段は非公開だが、職業体験で来た中学生には塔内の階段を案内することがあるという。頂上の小窓から見える景色は、登った人だけのお楽しみだ。

■命の尊さに寄り添う

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 キャンパス内の実習フロアには、医療用のベッドや技術練習で使う機器が並ぶ。ここでは患者を想定した人形で血圧測定をしたり、呼吸音や心臓の異常音を聞き分けたりする。「手洗い」「ベッドメーキング」など看護に関わる技術は徹底して教え込まれるという。

 常山さんは「人の誕生の瞬間に関わる仕事がしたい」と看護の世界に入った。特に同大では、大学院で助産師について学べることに魅力を感じたといい、「面倒見のいい先生が多いし、何より同じ目標に向かって学び合える仲間がいることは心強い」と力を込める。

 富本さんの決め手は、海外での看護研修があることだ。昨年は米・シアトルを訪問し、現地で働く日本人看護師から話を聞いた。「看護師の母のように、命に正面から向き合う仕事に就きたい」と目を輝かせる。

■地域住民=アドバイザー

 ナースの卵たちを影ながら支えているのが、「教育ボランティア」と呼ばれる地域住民の存在だ。同大に登録している約140人のボランティアが授業に出向き、模擬患者として生徒たちと接する取り組みだ。洗髪や清拭に協力してもらうだけでなく「入院中の声の大きさや、目線の高さといった細かいアドバイスをもらえる」(常山さん)。

 地域との関わりは多岐にわたる。学内では週3回、子育て中の親子が集う「コラボカフェ」があり、学生と親子が触れ合う機会が設けられている。コラボカフェに参加した親子が学食を利用することも多く、富本さんは「よちよち歩きの子がたくさんいる学食は和みますよ」と笑う。近隣の大学と合同のサークルが多いのも学園都市ならではだ。

 「卒業後に地域医療に携われるスキルを身につけるために、学生のうちに勉強しておきたい」。力強く抱負を語った後、こう付け加えてくれた。「もちろん、学生らしくバイトやサークルも、時間をやりくりすれば充実できますよ」

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 市営地下鉄西神・山手線の学園都市駅は、その名の通り、大学が集積する学研都市。近接する大学も含め、区内にある6大学の学生たちをリポーターに、特色ある研究や授業、地域活動、謳歌する学生生活などを紹介してもらう。