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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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国際感覚は学生寮で 留学生と1年間、共同生活 兵庫県立大 2019/12/27

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国際学生寮にある交流スペースで談笑する学生たち=兵庫県立大学神戸商科キャンパス

 2004年、神戸商科、姫路工業、県立看護の3大学が統合し、発足した兵庫県立大学。学部・研究科のある9キャンパスと、先端技術などを扱う4研究所が県内各地にある。中でも注目は、学部再編により今春、神戸商科キャンパス(神戸市西区学園西町8)に誕生した「国際商経学部」だ。留学生と日本人学生が1年間、同キャンパス内の国際学生寮で共同生活する。寮生の高原瑞葉さん(19)とタイ出身のサーマーサグン・アーティットさん(20)に寮内を案内してもらった。(川村岳也)

 ■留学生40人と共同生活

 寮で暮らすのは、同学部グローバルビジネスコース(GBC)の1年生92人。うち40人は、タイやインドネシア、ルーマニアなど10カ国・地域の留学生だ。GBCでは、経済学や経営学など全科目を英語で履修する。

 座学のみならず、留学や海外研修、インターンシップなど“世界をキャンパス”に国際感覚を身に付けることを目指している。

 高原さんは「英語を学問としてだけでなく、コミュニケーションツールとして学びたかった」とGBCへの志望動機を語る。アーティットさんは「日本人がどうやって世界に物を売っているのか、興味があって入学した」と話す。

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日本人学生と留学生が共同生活を送る国際学生寮

 ■意外にフレンドリー

 早速、寮へ。黒を基調とした6階建ての斬新なデザインで、1階にある交流スペースでは、日本人学生と留学生が楽しそうに雑談していた。

 1人暮らしを始めたのが社会人になってからの私にとって、寮生活、しかも外国人と一緒に暮らすことなど、学生のころは考えもしなかった。

 「不安はなかったですか?」と2人に尋ねると、アーティットさんは「日本人は外国の人と関わるのが苦手だと聞いていたが、フレンドリーだった」。

 高原さんは、「言葉の壁があるのでは…と不安だった」と明かしながらも、「今では、前から知っていたかのような雰囲気で、気負いなく交流できる」と笑顔を見せる。

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寮生の高原瑞葉さん(右)とサーマーサグン・アーティットさん

 ■伝統料理で交流

 2~6階の居住スペースは、それぞれが個室4部屋とキッチンなど共有部分がまとめられた「ユニット」に区切られている。学生ら若者に人気が高いシェアハウスタイプだ。

 高原さんは、日本人の女子大生とタイ人女性の3人で同じユニットで暮らす。鍋料理やカレーなどお互いの国の伝統料理を出し合うこともあるという。「一緒に料理や雑談をするだけで、カジュアルな形でお互いの違いが分かる」と話す。

 最後に2人が描く夢を聞いてみた。

 「外資系の貿易会社に入って、日本と世界をつなげる仕事をしたい」と高原さん。実家が農家のアーティットさんは「日本とタイを結んで、農機具などを扱う物流会社をつくりたい」と意気込む。

 寮生活で育まれる絆と夢。一歩でも近づいてほしい。そんな思いにかられ、キャンパスをあとにした。