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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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海と坂と人情の街塩屋 地域猫「ナンデス」君が魅力紹介 2018/08/23

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 ボク、神戸市垂水区塩屋で過ごしている雄の地域猫「ナンデス」だニャ。生後すぐから15年近く、JR塩屋駅周辺でくつろいでいるよ。塩屋は海と坂に囲まれたユニークな町。その歴史や町の特徴をボクが紹介するよ。

 塩屋地区は、1889(明治22)年に明石郡垂水村になるまで「塩屋村」だったニャ。その後、神戸市に編入したよ。地名の由来はご察しの通り、古代から塩の製造がさかんだったことが関係しているとされるニャ。

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 昭和初期には、英国人貿易商のアーネスト・ウィリアム・ジェームス氏が、外国人向けの別荘地として塩屋の西側一帯を開発したんだ。その名残から「ジェームス山」という愛称で呼ばれているニャ。

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 神戸の異人館と言えば北野が有名だけど、塩屋エリアも外国人居住区が残る異人館の宝庫だニャ。ジェームス氏の自宅だった「ジェームス邸」は結婚式場として再生され、100年近い歴史がある異人館「旧グッゲンハイム邸」は、コンサートやイベント会場として活用されているよ。

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 話はそれるけど、ボクは前の飼い主さん(故人)と「いろいろ」あって、その代わり地域の人たちが世話をしてくれているんだ。特に、塩屋駅近くで花屋を営んでいた和田照子さん(76)に懐いていて、「ナンナンナンデス♪」と歌ってくれると、しっぽをふって喜ぶよ。通りがかりの人も声を掛けてくれたり、なでてくれたりするんだ。

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 そんな人情味たっぷりの塩屋は大型車やバスの往来が難しい狭い道や、急な坂がいっぱいニャ。買い物などに困らないように、2017年春からは6人乗りのコミュニティバス「しおかぜ号」が運行しているよ。

 塩屋駅すぐ北側に広がる商店街の一角にボクは住んでいるニャ。狭い路地に店舗がひしめき合い、何となく懐かしい感じがするよ。商店街の特集は後日掲載の「塩屋小径」で紹介するニャ。

 この飲食店など約60店が加入する「塩屋商店会」や、若手の芸術家で結成した「シオヤプロジェクト」のメンバーなどが中心となり、1年を通していろんなイベントを開いているよ。早速、24~25日は、地元の盆踊り「塩屋音頭」のお祭りも控えているんだ。

 これからも、塩屋の魅力をたくさん伝えていくよ。さて、ボクもひと眠りしたら踊りの練習をしようかな~。(文・久保田麻依子)