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M's KOBE

海と山に囲まれた港都・神戸。明治期の開港をきっかけに、映画やジャズ、ファッションなど西洋文化をいち早く取り入れ、モダンでハイカラな街として発展してきました。

神戸新聞では2018年7月から市内9区をひと月ずつ訪ね歩く「マンスリー特集」をスタート。これまで紙面掲載された記事を集めました。神戸らしさを象徴する「海(Marine)」「山(Mountain)」「音楽(Music)」「神戸牛(Meat)」「出会い(Meet)」、そして「マンスリー(Monthly)」の頭文字「M」をあしらった、その名も「M's KOBE」。

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異国情緒、人情味あふれる海辺のまち 塩屋を散策 2018/09/06

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西向地蔵

 「垂水マンスリー・南北彩々」。塩屋エリア最終回は、お薦めの散策コースをご紹介する。延々と続く坂を上り、迷路のような路地を抜ける。その先には…。大阪湾を望む絶景が広がり、人情味あふれる多くの塩屋人が迎え入れてくれる。(西竹唯太朗)

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旧グッゲンハイム邸

 出発地点はJR塩屋駅。5分ほど北東へ歩くと山際の一画にほこらを見つけた。「西向地蔵」の文字。昔、この辺りの浜で地引き網に掛かったお地蔵さんを西向きに設置したことが由来という。玉垣には「エイブラハム」など外国人名も目立つ。「昔からこの地域に外国人が多かった名残です」と地元の女性(65)が説明してくれた。

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ジェームス邸

 細い坂道を5分ほど歩くと、旧グッゲンハイム邸が姿を現した。緑と白の外観が美しく、5連のアーチで構成されたベランダからは大阪湾が一望できる。映画や音楽など年間約750ものイベントが開かれている。

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山陽電鉄滝の茶屋駅

 昭和の風情漂う商店街を北上する途中、看板猫「ナンデス」と遭遇した。けだるそうに寝そべっている。そんなナンデスを横目に、塩屋谷川を渡り西へ。迷路のような路地を抜け、再び続く坂を上り切ると、外国人居住地「塩屋カントリー」の入り口に出た。ライオン石像が鎮座する。

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万葉歌碑

 今度は下り坂。10分ほど進むとスパニッシュ調の洋館「ジェームス邸」に到着。許可を得て中に入る。ピンクのドレスの女性とグレーっぽいタキシードの男性、機材を抱えたカメラマンの姿があった。聞けば2012年から婚礼施設兼フレンチレストランとして活用されており、雑誌などに載せるための撮影とか。

 散策の終点、山陽電鉄滝の茶屋駅に向かう。垂水区役所などによると、駅の西にある小さな滝は昔、海に直接落ちていたと言われ、船が飲料水を確保していたという。

 時間があれば駅南西の平磯緑地に足を延ばすのもいい。「石走る垂水の上のさわらびの 萌え出づる春になりにけるかも」と万葉集の一節が記された石碑があり、この地の歴史に思いをはせてみても。