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阪神間の「ラーメン街道」 ニコクからイナイチへ

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更新日:2021年06月16日

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 兵庫県西宮市の「札場筋交差点」北側がラーメン専門店の激戦区になっている。国道2号から北上した国道171号沿いの約400メートル区間に7店がひしめき、インターネットの市内投票ランキングでも上位を席巻している。しかし、こんな密集状態になったのは、実はここ10年ほど。調べると、阪神間南部で「ラーメン街道」が移ろう現状が見えてきた。(村上貴浩)

 「西宮の激戦区に乱入?!」-。昨年4月、神戸市を拠点とする「丸高中華そば」が札場筋交差点の北側に出店すると、会員制交流サイト(SNS)上はそんな投稿で盛り上がった。
 一帯は雑誌「ラーメンウォーカー関西」で2018年に兵庫県新店部門グランプリとなった「贔(かい)だしや」をはじめ、飲食店情報サイト「食べログ」の市内人気投票で上位20位以内の実力店ばかり。ラーメン専門店が70を超える市域で、名実ともに激戦区だ。
 だが、阪神間の「ラーメン街道」と言えば、国道2号が有名だったはず。グルメ雑誌でラーメン記事を手掛けるフリーライター曽束(そつか)政昭さんは「その原点は、西へ約3キロのJR芦屋駅南でした」と話す。
 きっかけは33年前、「芦屋ラーメン庵」の創業だった。行列のできる店として知名度を上げ、1990年代後半に始まったラーメンブームになると、徒歩圏内に10店以上が密集。新規出店は国道2号沿いにどんどん広がり、西宮市域を含めラーメン街道と呼ばれるようになったという。
 「国道2号が着目されるようになった。遠方から客を集める有名店だけでなく、近所の人がふらっと立ち寄れる“普段使いのできる店”も増えてきた」
 ただ現在、芦屋-西宮市の約7キロ区間には約15店が点在しつつも、往時の密集具合はなくなったという。
 「時代の流れやね。世代交代もあって店数が減ってきた」と、芦屋ラーメン庵の中原昌樹店長(53)。その中で、東西の国道2号から北へ突き出る形でラーメン街道が延伸したのが、札場筋交差点北側の国道171号沿いというわけだ。
 繁栄の理由は二つある。一つは、国道2号沿いの複数店との相乗効果だ。中原さんによると、ラーメン店は密集しても、店ごとに多様な味を提供できれば「競合」ではなく「共存」して客を引きつけるという。
 もう一つは「地価」。西宮市都市計画課によると、一帯は阪神西宮駅とJR西宮駅に近いが、駅周辺に比べると地価が約3割低く、賃料を抑えて出店できるらしい。
 一帯のラーメン店は国道171号沿いだけでなく、市道沿いなど「近郊」を含めると、既に10店を超える。コロナ禍にあって、今年6月には新店「ヌードルハウスらみょん」もオープン。激戦区に客足が伸びる勢いはまだまだ止まりそうにない。

■土地確保容易、国道沿い人気 明石発祥「らーめん2国」など
 ラーメン専門店は全国的にも国道沿いに集まる傾向があるという。情報サイトの運営やグルメイベントを企画する「ラーメンデータバンク」(東京)の宮内孝典社長(50)に聞いた。
 -県道や市道でなく、なぜ国道に。
 「国道は住宅地を抜けず、土地を確保しやすい。1990年代から広い駐車場を持つ専門店が幹線道路沿いに多くできた」
 「まだカーナビ機能がない時代。トラック運転手も気軽に立ち寄れて、『取りあえず国道に出ればラーメンが食べられる』とのイメージが定着した。すぐに思いつくのは、明石市発祥の『らーめん2国』。道路そのものを店名にして宣伝効果も大きい」
 -今や駐車場がない幹線道路沿いの店も多い。
 「関東の国道1号沿いも同じ傾向だが、近くに住人、住宅が増えた影響で駐車場のない店も増えた。ただ、当時は路上駐車の取り締まりが厳しくなかった。その後、厳罰化の波が打撃になった店もある」
 -幹線道路沿い以外で激戦区は。
 「ラーメンの歴史が古い地域だろう。例えば福岡県久留米市。屋台発祥の店が多く、狭い場所に多くの店が立ち並んでいる」(村上貴浩)

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