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スイーツやパン、食べ歩きから自販機まで! 新店続々、城崎温泉街でグルメ堪能 2年で15店オープン

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更新日:2022年10月23日

  • 酒かすの香る特製の皮であんこと、味や食感の異なるバタークリームを挟んだどら焼き=豊岡市城崎町湯島(撮影・丸山桃奈)

  • 本を読みながらゆったりと過ごせる空間=豊岡市城崎町湯島(撮影・丸山桃奈)

  • 6分かけてじっくりと焼き上げたちくわはふわふわ=豊岡市城崎町湯島

  • 1坪ほどの店内でシンプルなパンを販売する橋本宏平さん=豊岡市城崎町湯島

  • 白あんで花びらをかたどったケーキを自動販売機で購入できる=豊岡市城崎町湯島(撮影・丸山桃奈)

 全国旅行支援も始まり、にぎわいを増す城崎温泉街(兵庫県豊岡市城崎町湯島)で、飲食を中心にさまざまな店舗の開業、改装が相次いでいる。新型コロナウイルス禍で観光客が激減した中での新規出店もあり、インバウンド(訪日客)を喪失した温泉街の活力を維持した要素にもなった。観光客はもちろん、地元の人でも城崎温泉街をより楽しめる多彩な新店舗を紹介する。(石川 翠)

■短編喫茶Un 本片手にバターどら焼き
 湯上がりにゆったりと読書を-。城崎での滞在をつづった志賀直哉の「城の崎にて」の発表から100余年がたち、当地を描いた短編小説は、人気作家湊かなえさん=兵庫県洲本市在住=の城崎温泉限定書き下ろし「城崎へかえる」へと受け継がれる。
 作品の舞台で歴史と世界観を楽しむことができる空間「短編喫茶Un(あん)」が昨年11月、駅通りにオープンした。
 ブックディレクターの幅允孝(はばよしたか)さんらによる選書で、エッセイや詩、散文、和歌、俳句、絵本など約3千冊の「小さな物語」が集められている。気になった一冊を片手に、オリジナルスイーツの「生バターどら焼き」を味わいたい。
 午前10時~午後5時。木曜定休。短編喫茶UnTEL0796・32・4677

■竹内魚店 食べ歩きに最適焼きちくわ
 同じく駅通りにある1967年創業の「竹内魚店」は、鮮魚の卸と土産物の小売りを続けながら、昨年10月にリニューアルした。仲買人の3代目竹内雅彦さん(48)が津居山港などで仕入れた鮮魚を並べ、妹の池田美幸さん(42)が水産練り製品メーカー「二方蒲鉾(かまぼこ)」(豊岡市瀬戸)の天ぷらなどを販売している。
 食べ歩きにぴったりの「焼きちくわ」(300円)は、同社の先代社長が自作したという専用の回転焼き器で、注文を受けてからじっくりと焼き上げる。美幸さんが同社の工場で習得した技術が、ふっくらとした仕上がりとふわふわの食感を生み出す。独特の口当たりを味わうために「賞味期限は5分」だそう。もちろん冷めてもしっかりした味と歯ごたえで、別のおいしさを楽しめる。
 ハモやエビ、ゴボウなど具材も見た目もバラエティー豊かで、どれにしようか悩んでしまう練り物のばら売りコーナーも人気。
 午前9時~午後4時半。木曜定休。竹内魚店TEL0796・32・2350

■ONE 日替わり具材調理パン人気
 少し北上した湯の里通りにあるパン店「ONE(オネ)」も、温泉街のニューフェースの一つだ。通り過ぎてしまいそうなほどひっそりとした店構えだが、飲食店で経験を積んだ橋本宏平さん(36)の思いが詰まる。かつて祖母が暮らした土地の一角で「地元の人向けに」と、昨年9月に開店した。
 卵やバターを使わない食パン(1斤400円)など、食事に合うシンプルな商品数種類が1坪(3・3平方メートル)ほどの店内に並ぶ。ポテトサラダやベーコンなど日替わりの具材を、フォカッチャに挟んだ調理パンはすぐに売り切れてしまうので早めにどうぞ。
 午前7時~午後2時。木・金曜定休。

■自動販売機 花びらを表現、映えるケーキ
 店舗だけでなく、珍しい自動販売機も新しく登場している。抹茶や紫芋などで着色した白あんで、バラやカーネーションなどの花びらを表現した写真映え抜群の「ブルームケーキ」(500円)は、城崎出身の山下麻衣子さん(42)が今年9月から始めた。インスタグラムで見たあんこの花を「自分でも作りたい」と教室に通い始め、都市部で流行しているケーキの自販機で売り出した。
 絞り器の口金を変えながら、1枚ずつ花びらを重ねた華やかな花の下には、豊岡市内の専門店が扱うシフォンケーキや、生クリームとあんを混ぜた「あんクリーム」が層になっている。ケーキの賞味期限が短く毎日入れ替えが必要なため、販売は金・土・日曜の限定だ。

▽地縁なくても店舗貸し出し 一昨年から15店もオープン  
 2020年以降に温泉街ではスイーツやラーメン、そばなど飲食系で約15店舗がオープンした。以前は温泉街の雰囲気を守るため、地元とゆかりのない店舗は「外資」といわれ、敬遠されることもあったが、土地所有者の判断で徐々に地縁のない企業などに貸し出されるようになっている。
 ポストコロナの反転攻勢への取り組みを支援する国の「高付加価値化事業」の助成金を活用して改装する旅館も多い。間もなく到来するカニシーズンに向け、新たな様相で受け入れ体勢が進む。

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