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雲海だけでなく星空も名所 竹田城跡で夜間公開方針 |
更新日:2017年11月28日
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こぼれ落ちそうな星々。竹田城跡周辺は星空の名所でもある=朝来市和田山町安井(9秒露光)
兵庫県朝来市は、国史跡・竹田城跡(朝来市和田山町竹田)について来年以降、期間限定で夜間公開を始める方針を固めた。夏の星空観察会や秋の月見など、夜を満喫できるイベントを開くことで、減少する観光客へのアピール力を高めたい考えだ。市は関連する条例改正案を、30日開会の市議会12月定例会に提出する。(長谷部崇)
竹田城跡の観覧時間は季節ごとに異なるが、2013年に施行した観覧料徴収に関する市条例で、午前3時~午後6時という大枠を設定。現在は年間通じて、夜間は立ち入りができなくなっている。そこで条例を改正することで、来春からこの大枠にとらわれず変更できるようにし、夜間公開の「プレミアム期間」を設け、さらなる魅力発信に力を入れたいという。
竹田城跡は雲海だけでなく、星空の名所でもある。関西学院大(西宮市)の学生たちが、城跡や城下町で観光客に実施しているアンケートでも「再訪したくなるコンテンツ」という質問で、星空観察やナイトツアーなど夜の催しを挙げる人が多いという。
城跡を訪れる観光客は、14年度の約58万人をピークに減り続け、本年度は10月末までで前年同期比33・6%減の15万5333人。今年から計測が始まった、対面の朝来山中腹にある「立雲峡」には4万5908人が訪れている。
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竹田城跡は12月1日~来年1月3日、観覧時間が午前10時~午後2時(元旦は午前5時から)となる。積雪や凍結があれば入城は禁止に。ルートは山城の郷(朝来市和田山町殿)からの登山道のみで、ほかの道は通行できない。