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ステージは巨大な台船とトレーラー やなぎみわさん、神戸で野外劇

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更新日:2019年10月01日

  • 公演地の岸壁に立つやなぎみわさん。「野外劇は地面をめくる行為」と語り、土地の歴史と物語を結びつける=神戸市兵庫区

  • ステージになる特注トレーラー。この岸壁で上演する=神戸市兵庫区

  • 僧侶らによる踊り念仏にエレキギターやウッドベースを重ねて行われた練習の様子=満福寺(撮影・中西幸大)

 神戸市兵庫区出身の美術家やなぎみわさんが、10月に、市中央卸売市場(同市兵庫区)の岸壁周辺で行う野外劇「日輪の翼」の公演準備を進めている。ステージにもなる台湾製の特注トレーラーを使うほか、長さ50メートルもある巨大な「台船」を接岸させ、舞台や客席に活用。世界的にも珍しい「半陸半海」の公演に挑む。(堀井正純)
 神戸市の「兵庫港」「新開地」「新長田」の3エリアを会場にした現代アートのイベント「TRANS(トランス)-」の一環。
 「日輪の翼」は和歌山・熊野出身の作家・中上健次さんの同名小説が原作。「路地」と呼ばれる熊野の被差別地区に住む老婦人7人と若者たちが、トレーラーで、伊勢や恐山などの聖地や皇居を巡る巡礼劇。やなぎさんは脚本や演出を担当し、2016年に横浜で初演後、各地で再演を重ね神戸が6カ所目。役者、音楽家などさまざまな分野のパフォーマーが出演する。「場所や環境が変わると演出・脚本も変わる。やっと私のホームグラウンドに来られた」とやなぎさん。
 公演場所一帯は、海神である恵比寿(えびす)神の漂着伝説があり、「踊り念仏」で知られる時宗の祖・一遍上人が亡くなった土地でもある。「今回は、時宗寺院の協力で踊り念仏も取り入れ、サーカスパフォーマーが演じる一遍上人も登場する」
 係留した台船は、潮の満ち引きによって上下動する。「俳優が船と岸を行き来し、難度の高い公演になりそう」という。一方、台船そのものを巨大な打楽器に見立て、観客が振動を体感できる音響装置として活用する案も検討している。
 やなぎさんは「死者も生者も入り交じるのが巡礼劇。常に境界の物語を描いてきた」という。今回の舞台は、まさに陸と海の境目で、過去と現在、あの世とこの世も交錯する。「森羅万象すべてが一つになる瞬間の祝祭を目指したい」と力を込める。
 公演は4~6日午後6時開演。一般4500円。実行委員会TEL078・515・6035

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