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ファッションテーマの展覧会 神戸と芦屋で開催

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更新日:2020年06月26日

  • 福本潮子さんの着物やタペストリーが並ぶ一角=芦屋市立美術博物館

  • デザイナー、マリアノ・フォルチュニイによる「キモノ」ジャケット(左、1925年ごろ)や日本の着物(右奥)などが並ぶ会場=神戸ファッション美術館

 欧米のモードの歴史や藍染めなどファッションをテーマにした展覧会が、神戸と芦屋の2施設で催されている。衣装や小物、資料の数々が、欧州の服飾文化の華やかさ、暮らしに根差す日本の染織文化の深みを教えてくれる。(堀井正純)
■粋な藍日本古来の染織文化  
 芦屋市立美術博物館(同市伊勢町)では、ジャパンブルーとも呼ばれる「藍」に注目した「藍のファッション展」を開催中だ。
 浴衣(ゆかた)を中心に、藍染めの衣装の「伝統」と「現在」を紹介。「長板中形(ながいたちゅうがた)」と呼ばれる伝統の型染め技法で人間国宝となった故・清水幸太郎らの作品と、藍染めの布で仕立てたイッセーミヤケの現代ファッションなどが見比べられる。
 絞り染めで市松模様を描いた明治時代の浴衣のモダンさ、粋さに驚く。長板中形の現代作家松原伸生さん(千葉県)の作品は、丹念な手仕事の美を示す。さざ波をモチーフにした反物は、繰り返される波模様が抽象アートとなっている。
 福本潮子さん(京都府)による亜麻のタペストリー「朝霧」は幻想的な美に息をのむ。透けるように薄い布が重なり、白い霧の中に青い山並みが浮かび上がるよう。織りのリズムにも「いのち」を感じる。中国・新疆ウイグル自治区のトルファン綿を素材にした着物は、極めて深い藍の中の染め残しの白い点がホタルの光を思わせる。
 藍といっても「瓶のぞき」「縹(はなだ)」「浅葱(あさぎ)」「褐色(かちいろ)」など濃淡により名もさまざま。青の中に、緑や紫に近い色調があるのにも気付く。「色の微妙なニュアンスやグラデーションを出せるのが藍の魅力」と同館の尹志慧(ユンジヘ)学芸員。
 近代日本を訪れた欧米人にとって、当時日本人の生活の隅々を彩った藍は印象的だったようだ。神戸でも一時暮らした英国人作家ラフカディオ・ハーンも随想「日本の面影」で、のれんや法被(はっぴ)の青について記している。藍染めの「青」と「白」の鮮やかな対比に美を強く感じるのは、日本人のDNAなのかもしれない。
 9月6日まで。月曜休館(8月10日は開館し、翌11日休館)。800円ほか。同館TEL0797・38・5432
■華やか欧米モードの歴史
 神戸ファッション美術館(神戸市東灘区)の「トレジャーズ・オブ・ファッション ヴァレリー・スティールの審美眼」は、米国の著名なキュレーター(学芸員)、スティール氏を招き、所蔵品の展示や構成を任せた企画。外部の目によって、見慣れたコレクションに新たな光を当てようという試みだ。
 「ロココ」「ファッション イメージと対象」など4部構成。18世紀欧州の貴族たちの衣装にはじまり、20世紀のパリで活躍したデザイナー、ココ・シャネルのモダンな作品を同時代の女性デザイナーたちと比較する。
 着物などの日本の衣服が、西洋のファッションへ与えた影響を示す一角も。着心地の異なる着物は、欧州の女性らにはエキゾチックなだけでなく、自由で斬新な衣装に見えたのだろうか。
 一方、スティール氏は、同館のコレクションに21世紀の作品が少ないという欠点も指摘。収集品に、同時代のファッションを充実させていくのは、今後の重要な課題に違いない。
 8月30日まで。月曜休館(8月10日は開館し、翌11日休館)。千円ほか。同館TEL078・858・0050

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