三田

  • 印刷
「生きることの尊さを知ってほしい」と願い、小説を書いた蔭山武史さん=神戸市北区鹿の子台北町1
拡大
「生きることの尊さを知ってほしい」と願い、小説を書いた蔭山武史さん=神戸市北区鹿の子台北町1
映画のワンシーンを撮影する「雪だるまプロ」のメンバー=三田市福島、有馬富士公園
拡大
映画のワンシーンを撮影する「雪だるまプロ」のメンバー=三田市福島、有馬富士公園

 全身の筋肉が少しずつ衰える難病「筋ジストロフィー」患者の蔭山武史さん(41)=神戸市北区=が書いた小説「あの日の君は泣いていた」を原作に、京都大学の学生サークルが映画を製作している。いじめをテーマに、前向きに生きる力強さを伝える内容。来年3月ごろに完成し、その後、兵庫県三田市内などで上映会を開く予定で、蔭山さんは「作品を通して生きる尊さを知ってほしい」と願う。(山脇未菜美)

 蔭山さんは5歳で筋ジストロフィーと診断され、29歳で気管切開手術を受けて声を失った。今は起き上がることができないが、わずかに動く顎で特殊なマウスを使い、会員制交流サイト(SNS)などで情報発信を続けている。

 小説は昨年11月、自費出版した。いじめに遭って自殺した女子高生が、思いを寄せていた男子生徒に胸の内を明かした手紙を残していた。大人になった男子生徒が当時を回想する形で物語は進む。

 蔭山さんは小学生のころ、病気のためよく転んで授業に遅刻し、周りの人に「ふざけている」と言われたり、無視されたりした。「少しの言葉や行動が人を傷つける」と、悲しかった記憶を小説に込めた。

 本の出版と同時に京都大などの学生でつくる映画サークル「雪だるまプロ」に小説の映画化を依頼。京都女子大3年の橘綾美さん(26)が監督になり、メンバー約20人が集まった。

 「小説を読んで、どれだけつらいことがあっても、めげずに生きてほしいというメッセージが伝わってきた」と橘さん。原作を読み込み、揺れる心の動きを加えて脚本を書いた。撮影は3月、京都でスタート。女子生徒が主人公に過去のトラウマを打ち明けるシーンは、蔭山さんの希望で、2007年まで22年間入院していた兵庫中央病院に近く、家族とよく訪れた三田市福島の有馬富士公園で撮影した。

 「私は顔や指先しか動かないけど、楽しく生きるのを諦めていない」。蔭山さんは小説の前書きにそう記す。主演の京都大3年鈴木鴻介さん(20)は「打ち合わせで蔭山さんに会い、前向きに生きる強さを感じた。少しでも思いをつなぎたい」と語る。

三田の最新
もっと見る

天気(1月25日)

  • 3℃
  • -2℃
  • 30%

  • 0℃
  • -3℃
  • 80%

  • 3℃
  • -1℃
  • 10%

  • 2℃
  • -2℃
  • 50%

兵庫県内に 警報 が発令されています

お知らせ