三田

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気象の勉強は独学。雲の動きや太陽を見て、刻々と変わる天気を予想するのが楽しい=三田市内
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気象の勉強は独学。雲の動きや太陽を見て、刻々と変わる天気を予想するのが楽しい=三田市内

 誰でも一つぐらい、胸にしまっておきたいことがある。行き詰まって頭をかきむしり、大声で叫びたいときもある。これまでのこと。そして将来のこと。何を考えているの? 昨年夏に続く「若者図鑑」シリーズ第2弾は、10代、20代の若者に夢と葛藤を聞いた。

 エリさん(18)=仮名=は、兵庫県三田市内にある通信制高校の3年生。中学の時、いじめが原因で不登校になった。「まだ10数年しか生きていないのに、もう人生、どうにでもなれって思いました」。「ほんまに全部、忘れたい」。夢を見つけ、笑顔を取り戻した今もそう思う。

     ◇

 中学の時、吹奏楽部に入ってました。最初は楽しかったんですけど、2年の夏、先輩がトイレで私の悪口を話しているのを聞いてしまったんです。「エリちゃん楽器、下手やんな。空気も読めんし」って。聞いた瞬間、すごく傷ついて、自分に自信がなくなりました。それから周りが気になって仕方なかった。自分の発言で空気が悪くならないか、ほかの子と比べて自分は浮いてないか-とか。考えれば考えるほど、うまくしゃべれなくなりました。

 一番しんどかったのは、先輩や同級生に無視されたことですね。多分、向こうはいじめやと思ってないんですよ。でも、私はいっぱいいっぱいになっちゃった。だんだん朝、体が重くて起きられなくなって、学校に行けなくなりました。

 親もいじめられているのを知ったみたいで、しばらくすると学校に行けとは言われなくなりました。

 中3はほとんど行かず、高校は地元の子がいない私立に入りました。でもなじめなかった。授業中も騒がしかったし、お金持ちの子が多かったから金銭感覚も違いました。「何か合わない」と感じて、学校に行かなくなりました。

 毎日泣いてましたね。もう、どうにでもなれって。でも、親は学校に行ってほしかったみたい。お母さんに何度も説得されて、2年から通信制に通うことになりました。

 最初は通信制のイメージが湧かなかったし、私みたいに事情のある子ばっかりで、暗い場所なんかなって思ってました。また学校に行けなくなるんじゃないかっていう不安もありました。でも実際は違いました。大学を目指して勉強する子や、学外でスポーツに打ち込みながら通う人もいます。自分の夢を持って頑張ってる子がたくさんいて、すごく元気が出ました。

 授業は週3回なので、自分の興味のあることに挑戦する時間もできました。ボランティアも始めました。将来は気象予報士とか、舞台の仕事をやってみたいなあ。そのための勉強も独学でやってます。

 今も、地元の友達とは連絡を取りません。正直、思い出したい思い出もないですし、全部、忘れたいですから。でも、今、同じようにいじめられたらもう少しうまく、苦しくても笑顔でやれる気もします。考え方も前向きになりましたから。(山脇未菜美)

■いじめに遭ったときどうした?

・学校に行かなかった

・お母さんに話した

・大好きなアレキサンドロスの歌をイヤホンで聴き、外の音をシャットアウト

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