三田

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手びねりで粘土を形づくっていく古賀麻里子さん=STUDIO PINAKO
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手びねりで粘土を形づくっていく古賀麻里子さん=STUDIO PINAKO
温かな色合いの小皿。全て手作りのため一点物=STUDIO PINAKO
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温かな色合いの小皿。全て手作りのため一点物=STUDIO PINAKO

 成形した粘土に柄を入れ、白い化粧土を塗り込んだ「三島手」と呼ばれる陶芸作品が、兵庫県三田市三田町の「STUDIO PINAKO(スタジオピナコ)」で展示販売されている。手掛ける陶芸作家の古賀麻里子さん(33)=大阪府豊中市=は、花や植物を描いた唐草模様が際立ち、土の風合いが生かされた焼き物の魅力を紹介している。(山脇未菜美)

 古賀さんは4月、三田町の町家「旧大沢家住宅」に雑貨店と工房を兼ね、スタジオピナコをオープンした。子どもの頃から絵が好きで、図鑑を見ては草花を模写した。京都造形芸術大学を卒業後、カーテンを製造する会社へ。思うような仕事ができず、27歳でウェブ制作会社に転職し、ホームページの制作で図柄やイラストを描いた。

 陶芸と出合ったのは5年前。同僚と訪れた教室で、土の塊から手一つで自由に形を作ることができるのを新鮮に感じた。

 中でも引かれたのが三島手だ。形成した素材に彫刻刀などでデザインを施し、くぼんだ部分に白っぽい粘土を埋めていく。全体的に釉薬を薄く塗るのも特徴で、古賀さんは「ざらっとした質感がかわいい」と話す。アザミやバラ、ネモフィラ…。ろくろを使わない「手びねり」で皿やカップをかたどり、熱中した。

 初めて個展を開いた昨年11月、三田市の洋菓子店「サント・アン」から声が掛かった。「三田の町家を改装するんだけど、何かやらない?」。世界を広げて楽しみたい、と独立を決めた。

 明治時代に建てられたという2階建ての建物は、柱や梁、調度品をそのまま生かしたレトロな雰囲気。店名の「PINAKO」は、美術品を並べるというドイツ語から採った。店は1階で、古賀さんの作品をはじめ、陶芸仲間の陶器のピアスやブローチ、ドライフラワーなども並ぶ。

 古賀さんは「釉薬の厚さや窯の火加減で完成が全然違う。今でも仕上がりはドキドキです」と三島手の魅力を語る。今後は雑貨を作るワークショップも企画しており「いろんな人が集まって自由な発想が生まれる場所にしたい」と話す。

 木曜は定休。午後1~7時。連絡はスタジオピナコの公式ホームページで。

【三島手】

室町期に朝鮮半島から伝わったという陶器の技法。表面に凹凸をつくり白化粧を施す。名の由来は、模様が似ていた三嶋大社(静岡県三島市)の紙の暦「暦手」との説がある。

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