三田

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地域情報を共有するために毎月開く「見守り藍隊会議」=三田市大川瀬、藍市民センター
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地域情報を共有するために毎月開く「見守り藍隊会議」=三田市大川瀬、藍市民センター
「安心して暮らせる街を住民の手で作りたい」と話す今井昭夫さん=三田市大川瀬、藍市民センター
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「安心して暮らせる街を住民の手で作りたい」と話す今井昭夫さん=三田市大川瀬、藍市民センター

 今年2月のことだ。兵庫県三田市つつじが丘でゴミ出しの手伝いなど、高齢者の困りごとを解決するボランティア組織「アユート」のメンバーが悲鳴を聞いた。

 「助けて」と必死に訴えるのは、訪問予定だった家に1人で住む高齢女性。室内で突然倒れたが、発見が早かったので一命を取り留めた。

 アユートは元々、住民が自家用車で高齢者の通院や買い物を支える送迎ボランティアだった。車内で高齢者から困りごとを聞き、庭掃除や見守り、配食サービスまで担うようになった。

 「接点が増えたことで、問題のありかを見つけ出す能力が高まっている」と話す。今井さんらが中心となって2013年に始めた取り組みは、着実に根付いている。

 大手飲料会社に長く勤め、労働組合や子会社の役員を経験。地域活動に関わるきっかけは、自宅周辺の200戸をまとめる自主防災組織の立ち上げに関わったことだった。

 「災害が起こったとき、要介護認定を受けた高齢者や身体障害者らをどうやって避難所に誘導するのか、初めて考えたのです。自分一人では何もできないことが分かった」と振り返る。

 仲間が増えて組織も拡大。55人が活動するアユートは、夏までにNPO法人化する。

 地域で子どもや高齢者の見守りを進めようと、約2年前に始めたのが「見守り藍隊会議」。民生委員や医師、福祉施設関係者ら約20人が守秘義務を誓約した上で、支援が必要な住民の情報を共有する。冒頭のケースも、そうした取り組みのたまものと言える。

 地域の愛犬家6人が登録する「わんわんパトロール」は、犬の散歩途中に、徘徊して行方不明になった高齢者を探してもらう。高齢者の写真をメンバーのLINE(ライン)で共有し、早期の発見につなげる。

 新たな思いも芽生えた。高齢者のためにと活動してきたが、「未来を担う子どもを中心に据えてこそ、本当のまちづくりなんですよね」と今井さん。年内にも子ども食堂を開きたいと、今から計画を練っている。(高見雄樹)

【取材後記】

 66歳で役員を退任するまで「会社では言いたいことを言ってきた」と話す今井さん。よく言われることだが、会社と地域は全くの別物だそうで「ニコニコしながら本音をしゃべっていますよ」。それでも仕事で培ったプレゼンテーション力を生かし、NPO法人化に向けて奔走している。

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