三田

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卓球を楽しむ岡田真治さんの家族。真治さんの出す球を蒼空君が気持ち良さそうに全力でスマッシュする=OKATAKU
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卓球を楽しむ岡田真治さんの家族。真治さんの出す球を蒼空君が気持ち良さそうに全力でスマッシュする=OKATAKU

 Jポップが流れる室内。生徒がきれいなフォームでスマッシュを決めると「いいやん! それそれ」と盛り上げる。その田卓研の卒業生、岡田真治さん(34)=兵庫県三田市=だ。昨年8月、同市中央町にあるビルの5階に卓球教室「OKATAKU」(オカタク)をオープンさせた。

 奥では、妻で元選手の夕奈さん(32)と長男のあかしあ台小1年蒼空君(6)が打ち合う。台の端々を狙って打ち込まれると、蒼空君は手をぴんと伸ばして「届かへんっ!」。悔しそうな表情をにじませても、すぐに笑顔をはじけさせて構える。そばでは双子の妹結愛ちゃん(4)、希愛ちゃん(4)がきゃっきゃとはしゃぐ。

 「好きっていう気持ちを伸ばしてあげたいんです」と岡田さん。ぴりっとした雰囲気のその田卓研とは違うが「子どもを育てたい」という気持ちは同じだ。

    ◇

 父の恭治さん(61)がその田卓研でコーチをしていることもあり、八景中1年の時に入門した。京都産業大では学生ランキング12位になり、卒業後は石川県の実業団へ。母の看病のため24歳で引退して三田に戻り、医療機関が運営するスポーツ施設で働いた。

 教室を開くきっかけは、蒼空君だった。4歳のときに「卓球やる?」と聞くと目をきらきらさせて「やる!」。ボールを打つのが楽しそうで、本格的にやらせてあげたいと開設を決めた。今も録画した卓球の試合を見て、リモコン片手に寝落ちする蒼空君。張本智和選手(15)の打ち方をまねしては、「チョレイ!」と叫んで大喜びする。

 息子に教えられたのは「好き」の気持ちが卓球を強くさせることだ。悪い部分は指摘しながらも、いい部分は精いっぱい褒めよう。そう決めた。蒼空君は祖父らからも教わり、5月には全日本卓球選手権大会バンビの部(2年生以下)の県予選で優勝し、初の全国大会に進む。

 現在、教室には子どもから大人まで約100人が登録。個人レッスンなどに打ち込んでいる。

    ◇

 「僕、物分かりが悪かったので。数をこなした感があるんです」と岡田さんは苦笑いする。中学時代、できるまで根気よく教えてくれたその田卓研の園田八朗代表を思い出す。

 ふらふらになるまで足を動かす練習はきつかった。気持ちが緩んでいるときはきつく注意された。それでも試合で劣勢に立って諦めそうなときは大声で「こっからや」と励まされた。くじけそうなときは必ず勇気をくれた。大人になって、厳しさの中に優しさがあったと感じる。

 今、自分なりに指導を模索する。心掛けるのは、分かりやすさ。子どもが納得できるまで言葉を一緒に探す。うまく伝わらずにもどかしいこともあるが、楽しそうに卓球をする子たちを見て手応えを感じている。

 コミュニケーションを取ると、子どもはみんな個性があるのが面白い。受け取る言葉のニュアンスや、体を動かす感覚も違う。「型にはめるのではなく、自分なりの気付きを大切にしてほしい。好きになったら、後は自分でやり始めますから」(山脇未菜美)

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