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■市民病院再編 市民の議論参加不可欠

 「神戸市は財政力の弱い三田市に、高度急性期医療を丸投げしている」

 5月下旬、兵庫県三田市内で開かれた講演会で、城西大の伊関友伸教授(57)がズバリと指摘した。伊関氏は、公立病院改革に関する国の有識者会議で委員を務めた気鋭の経営学者。三田市など県内の公立病院が進めようとする改革でも、豊富なアドバイスの実績がある。

 伊関氏が「丸投げ」と表現するのは、病院の偏在だ。約21万人が暮らす神戸市北区に、高度急性期医療に対応できる比較的大規模な病院は神戸中央病院(北区惣山町2)と済生会兵庫県病院(同区藤原台中町5)の2カ所のみ。常勤医師数は神戸中央が72人、済生会が47人だった。

 人口密度の差はあるが、多くの大規模病院がある六甲山の南側との格差は大きい。横浜市や大阪市など他の大都市に見られない「医療の空白地」(伊関氏)を埋めているのが、67人の医師がいる三田市民病院(三田市けやき台3)だというわけだ。

 同病院について伊関氏は「救急車受け入れ台数は県内21番目と高く、医療スタッフに敬意を表するが、高度急性期病院としての病床や医師数は少ない」と、再編の必要性に理解を示す。

 一方で、自治体病院の経営形態は守るべきとする。三田市の単独事業では財政上のリスクが大きいため、三田市と神戸市が共同で一部事務組合などを設立する「神戸三田中核病院構想」を提唱している。

     ◇

 「市民には再編に向けた情報を提供せず、国の方針にただ従うだけの統合というのは、少し乱暴かなと感じる」。三田市民病院に勤務する50代の職員は打ち明ける。

 市は統合・再編に向けたスケジュールの遅れは認めつつ、「相手がある話で、現時点では具体的議論にも至っていない」(米田義正市参事兼病院副院長)と説明する。

 職員が危惧するのは、病院の統合問題は、国が進める医療費の抑制策とセットになっていることだ。ベッド数が減れば、患者は在宅で医療サービスを受ける。これまでの「入院して治す」ことは減っていく。

 「病院を残す、残さないというピンポイントの問題ではない。高齢化と人口減少という社会の変化をどう受け止めるのか、市民も考える必要があるし、覚悟も求められる」と話す。

 伊関氏は、住民を含め病院に関わる全ての人が、不足する医療者の立場で考える必要性を示して講演会を締めくくった。「人任せでは医療は崩壊する。一方、的確な情報提供と住民の議論があれば地域医療は再生し、さらに地域の民主主義の再生にもつながる」(高見雄樹)

 三田市民病院の統合・再編 2016年度に市がまとめた「市民病院改革プラン」を基に、17年度から病院経営の専門家らによる審議会で将来展望を議論。今年2月の審議会答申では統合を前提に「三田市と神戸市北区を含む旧有馬郡や丹波篠山市など約30万人の圏域で、急性期の基幹病院を目指す」とされた。近隣では丹波市に今月、統合新病院がオープンするなど、県内で再編が加速している。

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