三田

時計2019/7/17 05:30神戸新聞NEXT

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三田市役所
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(右から届け出順に)中川暢三氏(63)、長谷川美樹氏(68)、森哲男氏(67)
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(右から届け出順に)中川暢三氏(63)、長谷川美樹氏(68)、森哲男氏(67)

 21日投開票の兵庫県三田市長選では、現職と新人2人の候補者3人が舌戦を繰り広げている。ニュータウンと旧市街地、農村が混在する市の未来を誰に託すのか-。新たなかじ取り役に名乗り出た各候補の横顔を紹介する。

■民間経験と発想生かす 中川暢三氏(63) 無新

 -各地の選挙に立候補し、落選を繰り返している。

 「選挙マニアや目立ちたがりといった批判は多いが、それは全然違う。政策本位の論争で首長を選ぶ環境と住民が主役のしがらみのない自治をつくりたいという使命感で立候補している。落選しているのは政策や人物がだめだからという理由ではない」

 -なぜ三田市長選に。

 「2月の小野市長選や5月の加西市長選以降に会員制交流サイト(SNS)を通じて、三田市民から『市政がひどすぎる』と熱烈なメッセージをもらったことで決意した。民間の経験と発想を生かしたい」

 -三田とのつながりは。

 「シカ・イノシシ肉のジビエ素材を商品化し、大阪の高級レストランへ販売する支援を行ってきた。2017年の知事選での遊説でも訪れたし、加西市長時代には改革の状況を三田市議会で説明したこともある」

 -これまでの立候補は首長選挙に集中している。

 「何十、何百人のうちの1人の議員では何もできない。自治体を良くするには首長のビジョンや経営手腕が大事で、自分の持ち味を発揮できると思っている。地元商工業者などの顔色ばかりを見て将来の意志決定をしない首長が多い。自分がリーダーとして責任を取り、引っ張っていきたい」

 -松下政経塾で何を?

 「松下幸之助さんの『政治は経営と同じ』という言葉に共感し、その経営の発想や人柄に触れたくて、多くの同期、後輩と一緒に学んできた。政治は主義主張の対立に終始してはいけない。政党に所属して何度も当選を重ねている人がいるが、結果が残せていないと思う。国政をただすためにも、しっかりした地方自治を松下さんは期待したはず。三田で実現させたい」(門田晋一)

     ◇  ◇     

 1955年、加西市生まれ。信州大卒業。大手ゼネコンの鹿島に就職して各地の都市開発に携わり、母の在宅介護をしながら勤務した。趣味は大学時代に始めた山登りで、春と秋には六甲山などに出掛ける。体力に自信があり「駆けっこなら候補者の中で一番」。将来の夢は居酒屋の経営。

■福祉重視で人口増やす 長谷川美樹氏(68) 共推薦=無新

 -三田市議を辞めて市長選に立候補した。

 「市議として現在の市政を見る中で、市民の声を大切にできているか疑問に思った。中学校の再編を打ち上げながら簡単に白紙撤回したのも、最初に実態を受け止めていないからだ。行政そのものを変えなきゃいけない状況だと思った。市民が困ったときに気軽に訪れられる市役所にしたい」

 -なぜ共産党に?

 「高校時代はベトナム戦争のまっただ中で、平和が壊されると基本的人権がなくなると感じた。戦争の不条理さを描いた本『人間の条件』に感動し、友人に勧誘されて24歳頃に入党した。戦前から侵略戦争に反対し、平和憲法や人権を守る考え方に共感した」

 -岐阜県出身だ。

 「会社員だった42歳頃に名古屋から大阪に転勤になり、三田の木器を紹介された。田舎育ちなので自然豊かな場所が気に入り、地元の人も温かく受け入れてくれた。党の要請で市議になり、共産党議員団としても学校へのクーラー設置などに貢献できた」

 -選挙での強みは。

 「対立姿勢ははっきりしているし、無所属で市民の声を広く聞いていく。市民病院でも存続を望む声を大切にすれば、署名1万5千人分が集まった。市民病院も通ったので内情を知っている。病院は積極的に患者を受けているが、もっと検診など予防医療に力を入れるべきだ」

 -人口減に突入する。

 「子ども医療費の無料化に期待して住み始めた人たちは、見直しで梯子を外されてしまった。定住を促して人口を増やすため、市はもっと福祉を大切にすべきだ。そして若い人を正社員として雇い、市内の業者に仕事を発注できる企業を呼ぶ必要がある」(山脇未菜美)

     ◇  ◇

 趣味は音楽。車の中で約1500曲が入ったSDカードを流し、曲に合わせて歌詞を口ずさむのが日課。カントリー歌手のジョン・デンバーやジャズが好き。市民の元にいつでも駆けつけられるよう、市議になってからは酒を絶った。3人の子どもは独立し、木器で妻と暮らす。

■病院再編など課題解決 森哲男氏(67) 自、公、立、国推薦=無現

 -市長の4年間は。

 「責任の重さは想像以上だった。24時間拘束されている感じで、入浴時以外はほとんど携帯電話を離せない。正直に言うと、2期目を目指すかどうか昨年末は相当悩んだ」

 -決断の理由は。

 「三田市民病院の統合・再編や若い人が住み続ける街づくりなど、1期目の宿題を解決することが市長の責任だと思う。課題をやり遂げるか、少なくとも道筋をつけないと無責任だ」

 -若い世代に魅力的な街づくりとは。

 「三田で働ける場があるのはもちろん大事だが、大阪や神戸に十分に通え、老後も三田で生活ができる。『いい街だな』と来てもらえる基礎をつくりたい。2021年には関西学院大神戸三田キャンパスの学部が再編される。学生がしっかりとこの街に定着するよう、布石を打つ」

 -広域連携も模索する。

 「病院を含め、公共施設は周辺自治体と一緒に整備する流れをつくり上げたい。人口が減る中、連携してコンパクトに街を合わせることは重要だ」

 -激務の中、息抜きは。

 「一番はランニング。距離によって武庫川や三田谷などコースを決めている。東京勤務の時、東京マラソンの抽選に当たって出場した。阪神北県民局長時代は有志のクラブを結成し、多くのラン友ができた。フルマラソンのベストタイムは、10年ほど前の篠山ABCマラソンの3時間41分だが、最近は走れていない」

 -17年に「三田ビール検定」を創設した。点数は。

 「初回、2回目ともに90点を超えた。全体の3割を占める三田の問題は2回目の昨年、1問間違えてしまった。ケアレスミスだったがショックで。今年できる上級にはもちろん挑戦する」(高見雄樹)

     ◇  ◇

 世界文化遺産への登録が決まった「百舌鳥(もず)・古市古墳群」がある大阪府羽曳野市出身。兵庫県庁勤務を経て2015年から三田市長。好きな言葉は「進取の精神」と「未来への責任感」。帰宅後、真っ先に出迎えてくれる飼い猫の「夢」に癒やされている。妻、長女と3人で暮らす。

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