三田

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「清流羽束川の流れは地域の財産」と話す、高平郷づくり協議会の岡田秀紀会長(左)ら=小柿
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「清流羽束川の流れは地域の財産」と話す、高平郷づくり協議会の岡田秀紀会長(左)ら=小柿
メンバーが小水力発電の適地と見る農業用のせき。下流まで含めると約4メートルの落差がある=波豆川
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メンバーが小水力発電の適地と見る農業用のせき。下流まで含めると約4メートルの落差がある=波豆川

 小型の水力発電で得た電気で、住民の足となるコミュニティー電気自動車(EV)を走らせよう-。こんな夢に向かって、兵庫県三田市高平地区の地域起こし団体「高平郷づくり協議会」が動き出した。エネルギーの「地産地消」を通して、地域の課題解決にもつなげる。8月には兵庫県の補助事業に採択され、年内に住民らの先進地視察やフォーラムの開催を予定している。(高見雄樹)

 同地区は羽束川と波豆川という2本の清流が、南に向かって流れる。地域の財産である水を使い、エネルギーを循環させる仕組みを作ろうと、同協議会が昨年春に検討を始めた。住民の高齢化で移動手段の確保が課題になっており、EVの活用にもつなげる。

 小水力発電は小川や水路の流れを利用し、水車を回して発電する。水の落差と流量が大きいほど、発生する電気の量は多くなる。

 有識者でつくる「関西広域小水力利用推進協議会」(京都市)会員の男性(54)=三田市=も加わり、地区内の川沿いや山中の沢など10カ所を調査。市野外活動センター(小柿)近くの羽束川と波豆川の中流部(波豆川)の2カ所が、安定的な流量と一定の高低差が確保できる適地と判断した。

 審査を経て、8月下旬に県温暖化対策課から採択の連絡があった。市内の団体が選ばれるのは、2015年度の制度開始以来初めて。本年度はほかに県内2団体が助成を受ける。

 今後は30万円の助成金で先進地の視察を予定する。今月下旬には、小水力発電による電気を街灯や防犯カメラに利用する洲本市を訪れるほか、岡山県西粟倉村など3~4カ所で計画。地域住民を対象にしたフォーラムも開き、関心を高めて多くの住民が視察に参加してほしいという。

 ただ、実現に向けたハードルは高い。河川を管理する行政機関や、用水を利用する農業者の同意が必要で、EVも簡単には買えない。

 同協議会長の岡田秀紀さん(67)=三田市=は「規模や投資額なども含め、白紙の状態から意見を出し合いたい。そんな議論の中から、地域がまとまっていけば」と期待する。

 小柿にある関西電力羽束川水力発電所は、昨年末で発電開始から100年を迎えた。出力は450キロワット。一般家庭約300軒分と、関電の発電所では県内最小だが、立派に現役を続ける。

 岡田さんらは「100年前、先人がお金を出し合ってこの地に発電所を造ったという歴史がある。エネルギーが地域で循環する仕組みを、未来のこの地に残せたら」と話している。

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