三田

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破砕機に竹を投入して「竹パウダー」を作る作業=三田市木器
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破砕機に竹を投入して「竹パウダー」を作る作業=三田市木器
出来たての竹パウダー=三田市木器
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出来たての竹パウダー=三田市木器
手入れされた竹林。光がよく差し込む=三田市木器
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手入れされた竹林。光がよく差し込む=三田市木器
堆肥の製造装置。セメントを混ぜる機械を改良し、量産化を進める=三田市上槻瀬
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堆肥の製造装置。セメントを混ぜる機械を改良し、量産化を進める=三田市上槻瀬
神戸新聞NEXT
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 兵庫県三田市シルバー人材センターの「竹炭研究会」は、食品の残りかすから作った肥料の量産化にめどを付けた。竹を細かく砕いた「竹パウダー」と、学校給食の食べ残しを4対1の割合で混ぜると、臭いのない堆肥になることを確認。全国でも珍しい取り組みで、来年にも生産量を現在の約5倍の1カ月40キロに引き上げる。竹林整備と食品廃棄物の再利用にもつながり、会員らは「地域の資源を循環させたい」と期待を寄せる。(高見雄樹)

 同会は各家庭に配った竹パウダーを生ごみに混ぜてもらい、できた堆肥をさらに発酵させるなどして有機肥料を生産している。昨秋には兵庫県への届け出を経て、1キロ300円で本格販売に乗り出した。2018年度の売上高は約3万円だったが、本年度は12万円を見込み、主力製品に急成長している。

 同会は生産量を増やすため、今年5~8月に量産実験をした。原料は小中学校から集めた給食の食べ残しを細かく砕いた食品廃棄物だ。市のゆりのき台給食センター(ゆりのき台6)から週に1回提供を受けた。

 上槻瀬にある同会の作業基地に、一般用のセメントミキサー1台を設置。食べ残しに竹パウダーを混ぜ、8時間ごとにかき混ぜた。すると竹に含まれる微生物などの作用で、8日後には約9割が分解され、容量は元の3割程度になることが分かった。

 実験では、1カ月に約120キロの食べ残しを受け入れ、40キロ程度の肥料ができることを確認。ミキサーを最大6台に増やして増産体制を整える。

 今後の課題は製造原価を安くすること。中でも竹を切り出してパウダーに粉砕する作業が大変で、現状では1本につき500円かかるという。

 そこで同会は、三田市が10月から募集を始める竹林整備の補助金活用を目指す。市は切り出した竹を原材料にした商品開発や製造、販売事業に関する経費の半分を補助する。放置された竹林を手入れし、景観や動植物の生育環境を整えることが目的だ。同会はこの制度を使い、事業をビジネスの軌道に乗せたいとする。

 同会の男性(78)=同市=は「有機肥料の需要は今後さらに高まると見ており、効率的に生産能力を上げていきたい。竹林の整備にもつながれば」と話している。

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