三田

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吉凶の池の跡とみられる場所=三田市三輪
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吉凶の池の跡とみられる場所=三田市三輪
【上】かつては飲料水として使われていた大井ノ元=いずれも三田市三輪3【左下】井戸の中には石の灯ろうが建てられている【右下】池がある雑木林の近くには鳥居があった
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【上】かつては飲料水として使われていた大井ノ元=いずれも三田市三輪3【左下】井戸の中には石の灯ろうが建てられている【右下】池がある雑木林の近くには鳥居があった

 36年前、兵庫県三田市三輪地区が発行する住民向けの情報冊子「みわのさと」が、吉凶の池を写真付きで紹介していた。「扇の形をした小さな池が残り、神話による面影を今なおとどめております」

 地元で育った市職員の印藤昭一さん(56)はその水質をはっきりと覚えていた。引き込んだ畑の水は驚くほど透き通り、古くは所有地に水脈がある住民は水の販売もしていたらしい。

 期待が高まる。一目見たくて、三輪神社の小田文雄宮司(76)に案内をお願いした。境内から北東へつながる「賀正の道」を抜け、クモの巣を棒で払って竹やぶを分ける。「多分、これですけどね」と指さしてくれた。でも…あれ? 

 樹林の一角にぬれた落ち葉が広がる。水面に積もりすぎて、池の形さえ分からなくなっているのだ。

 「全然ですよ。由緒ある場所なんですけどね。整備をしないといけないのも分かってるんです」と小田宮司。吉凶の池と水脈が同じ「大井ノ元」の井戸も社務所の西側に残っているが、地域で掃除当番が放棄されたり、周辺で土地開発があったりして水質が悪くなっているという。

 井戸には藻が湧き、ザリガニも寄り付くように。きれいに造り直された屋根に近づくと「水質検査の結果、飲用水として適しておりません」との貼り紙があった。地域で歴史を守る難しさを、池と井戸が物語っていた。(山脇未菜美)

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