三田

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有馬会の歴史を紹介したパネル=三田ふるさと学習館
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有馬会の歴史を紹介したパネル=三田ふるさと学習館
1928(昭和3)年の三田博物館(三田ふるさと学習館提供)
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1928(昭和3)年の三田博物館(三田ふるさと学習館提供)
現在は駐車場となっている三田博物館の跡地=屋敷町
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現在は駐車場となっている三田博物館の跡地=屋敷町
有馬会の会頭を務めた九鬼隆一(三田ふるさと学習館提供)
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有馬会の会頭を務めた九鬼隆一(三田ふるさと学習館提供)

 日本で最初の私立博物館、そして兵庫県内で最初の図書館ができた地は、実は三田市だった-。明治時代に旧有馬郡の教育団体だった「私立有馬会」が、神戸の実業家松方幸次郎らの協力も得て設立した経緯を伝える催しが、三田市屋敷町の三田ふるさと学習館で開かれている。企画展「三田知の源流 有馬会」。なぜ「知」の2大施設がつくられたかをパネルで紹介する。22日まで。(門田晋一)

 屋敷町にあった「大正記念三田博物館」と「私立有馬会附属図書館」。企画展は、NPO法人「歴史文化財ネットワークさんだ(歴ネット)」が主催した。

 有馬会は1884(明治17)年にできた東京の有馬郡出身者の会を前身に、郡内の教育者らが合流。会頭に就いたのが、帝国博物館の初代総長九鬼隆一だった。文化財保護の礎となった「古社寺保存法」の制定に関わった官僚でもある。

 名誉会員の一人が、松方幸次郎。松方の妻が九鬼家出身という縁もあったとみられる。他にも日本最初の心理学者で知られる元良勇次郎らがいた。

 企画展は2大施設設立の狙いを、同会発行の機関紙や写真を使って紹介する。博物館について隆一は、遺産の保存公開を通じて地方の産業、観光の活性化を提唱。図書館については副会頭で郡立農林学校(現有馬高校)校長だった細木喜兵衛が、酒や賭博が流行する若者文化を懸念し、対策として読書を挙げたとする。

 94(明治27)年、最初にできたのは図書館だった。郡内の建物内10カ所に本を置き、1904年には和風の平屋を完成。中央に「公会室」と呼ばれ、住民の集いの場を置く先進的な施設だった。

 その後の14(大正3)年には、旧有馬郡役所を改築して博物館を設立。2階建ての洋風造りで、隆一が集めた仏像や壺のほか、伊藤若冲、雪舟らの日本画など約500点を並べた。

 しかし31(昭和6)年に隆一が死去すると図書館は休館し、戦況の悪化で44年に廃館。その後、平成に入って市立図書館ができるまで約半世紀かかった。博物館も41年に戦争を理由に閉じたという。現在、市内に博物館はない。

 同学習館の堺久仁子館長(67)は「文化で地域を盛り上げようとした思いを感じてほしい」と話す。午前10時~午後5時。月曜休館。同館TEL079・563・5587

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