三田

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学校教育部長・松下修さん
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学校教育部長・松下修さん

 兵庫県三田市は2020年度、事務系と技術系トップの理事、技監に代わって「専門監」ポストを新設した。政策課題ごとに専門性の高い司令塔を置き、課題解決のスピードを上げる狙いがある。新型コロナの拡大で新年度早々、市が非常事態を宣言する中、各分野で対応に当たる新幹部に今後の見通しや抱負を聞いた。

    ◇

 -学校の本格再開から半月が過ぎた。

 「3カ月間という誰も経験したことのない長期の休校で、子どもたちはいろんな思いを背負っている。友達、部活、新しい生活-。長い休みで生活リズムが崩れてしまったかもしれない。とにかく学校によく来てくれたという思いだ。同時に、しっかりと心のケアに努めたい」

 -再開前には各校の担当者を集め、専門家による心のケアの講習会を開いた。

 「とにかく初動が大事になる。『どうしたの』という声かけから始まり、少しでも気になる点があれば、関係する教諭や保護者に連絡して対処する。各校長に徹底をお願いしている」

 -年明けには児童・生徒に1人1台のタブレット端末が配備される。

 「端末を配ることが注目されるが、端末を使ってどれだけコミュニケーション能力を高められるのかが重要になる。人とつながることは、良い生き方につながる。教員の指導力が問われるので、教育研修所で資質向上に向けたサポート体制を整える」

 -新学期の開始が約2カ月遅れ、保護者には学習面の不安もある。

 「夏休みと冬休みを短縮し、学習時間は確保できている。例年でもインフルエンザによる学級閉鎖や台風などに備え、スケジュールには余裕を持たせている。年間の教育課程は終えられるので、安心してほしい。教育現場と家庭、地域をつなぐため、情報発信には力を入れたい」(高見雄樹)

    ◇    ◇

■新人のころ 毎日、黒板に平仮名書く練習

 「とにかく黒板に平仮名を書くのが苦手で、下手くそでしてね」。今から約30年前、初任地でのことだ。

 「今の黒板は薄い升目が入っていますが、当時はなかった。縦に書くと、どうしても文字が横に曲がってしまうんです」。見かねた教頭が毎日、放課後の教室で「あいうえお」を書く練習に付き合ってくれた。

 以来、誰もいない教室は自分を磨く場になった。「今日の授業は下手やったな」「もっとうまくなりたい」と、夜の教室で劇のように授業を繰り返した。

 ある日、子どもが「先生、頑張ってるから大丈夫、大丈夫」と言ってくれた。「こっちの思いが伝わると、子どもは付いてきてくれる」と松下さん。

 若い先生にもベテランが授業を見せ「『下手やな』と言われても『こんな思いで授業をやってきたんや』と伝えられるような関係が、三田の文化になれば」。

■まつした・しゅう 1964年、神戸市東灘区生まれ。88年志手原小教諭。弥生、けやき台など4小学校で教壇に立ち、18年ひまわり特別支援学校長。趣味の卓球では市内大会で2位に入ったことも。自宅がある高次の神楽保存会には「教え子の父親に誘われて」入り20年になる。

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