三田

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庭で自主トレーニングに励む選手ら=三田市大原
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庭で自主トレーニングに励む選手ら=三田市大原
自室で野球の専門書を読む関アンディ選手=三田市大原
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自室で野球の専門書を読む関アンディ選手=三田市大原
関選手の部屋の天井に貼られた2枚の紙=三田市大原
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関選手の部屋の天井に貼られた2枚の紙=三田市大原
選手と談笑する小東さん(左)=三田市大原
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選手と談笑する小東さん(左)=三田市大原
福良選手が作ったヤンニョムチキン=三田市大原(提供写真)
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福良選手が作ったヤンニョムチキン=三田市大原(提供写真)

 兵庫県三田市を拠点とする野球球団「兵庫ブルーサンダーズ」(ブルサン)が所属する「さわかみ関西独立リーグ」のリーグ戦が6月に開幕した。選手たちは2年連続の優勝に向けてチーム力を高めながら、プロを目指して技術を磨き、アルバイトにも励む。ブルサンが選手寮として借りる一軒家を訪ね、多忙な日常に迫った。(喜田美咲)

■いつしか熱烈ファンに

 ブン、ブン、ブン…

 午後5時ごろ、同市大原の農村にある木造平屋の庭に風切り音が響く。手入れされた芝生で、選手がバットを素振りしたり、入念に体をほぐしたりしていた。

 その光景を、隣に住む大家の小東昭代さん(80)が見守る。5年前に野球好きの家族から勧められて空き家を貸しだすと、選手らの懸命な姿に胸を打たれた。

 寮生は選手約30人のうち14人で、大原の寮には9人が暮らす。庭は数人が素振りできるほどの広さしかないが、小東さんは思いっきり球を打てるようにバッティングネットを設け、夜の練習用に照明も付けた。時には畑で取れた野菜を差し入れ、お好み焼きを作って選手たちに振る舞う。

 自宅には歴代寮生のサインを飾って交流を続ける。

 「今年の子らはみんな頑張りよるよ。夜遅くまでも、よう走ってるわ」

■個性磨き、修練

 玄関で靴を脱いで入らせてもらうと、リビングは9人がやっと座れる大きなテーブルが占拠している。寮長としてまとめるのは、開幕戦から指名打者として活躍する台湾出身の副キャプテン、蔡鉦宇(さいせいう)選手(24)だ。

 「全員が集まることは少なく、過ごし方はみんな違う。自分はもっぱら、ごみ出しを呼び掛ける“掃除リーダー”です」

 選手らは試合やオフの日を除いて毎日午前11時~午後1時の2時間、チームで練習に汗を流す。解散後は接骨院で体を整えたり、ジムに通ったり。アルバイトもゴルフ場のキャディーや農作業の手伝い、飲食店での配膳…と幅が広い。

 「寮運営は地元の応援があってこそ」と川崎大介球団代表が語る。選手を雇ってくれる業者、試合時にマイクロバスを出してくれる業者がいる。食材を提供してくれる住民も大勢いる。

 それでも選手らは食べ盛りだ。キッチンには家庭用と業務用の冷蔵庫が二つあり、1カ月で100キロの米がなくなることもある。

 食事は原則、自分で作ってカロリー、栄養価も管理する。料理好きの福良友作選手(18)は最近、韓国のフライドチキン「ヤンニョムチキン」に挑戦したといい、満足そうに笑った。

 「意外と簡単。甘辛くて、おいしかったですよ」

■自室でも野球一筋

 入団1年目の山科颯太郎投手(18)は、九州文化学園高校(長崎県)の同級生、柏木寿志(かずゆき)選手(18)と同じ部屋で暮らしている。

 部屋は1人用と2人用があり、相部屋では仕切り板があっても自然と会話が弾む。「かず(柏木選手)に時々ご飯を作ってもらう。親子丼がうまい」。しかし、気心の知れた仲だからこそ、ライバルとして張り合う刺激を感じている。

 最速148キロのドラフト注目選手。「今年こそ150キロを出す」と、野球を語る顔は真剣そのものだ。

 一方、同じく入団1年目の関(せき)アンディ選手(18)は1人部屋にいる。「余暇があれば野球の勉強をしたい」と机で本を読んでいた。

 はしご付きのベッドを上がった先の天井に、2枚の紙を貼っている。1枚は手書きで「ドラフト1位」。もう1枚は高級外車「ランボルギーニ」の写真だ。寝る前と目覚めた時にはいつも見詰め、自分に言い聞かせるのだという。

 「今年こそドラフトで指名される。そしていつか、この車に乗れる日をつかんでみせる」と。

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