三田

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自動運転バスに搭載された各種センサー=三田市けやき台1
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自動運転バスに搭載された各種センサー=三田市けやき台1
先進モビリティ社長の青木啓二さん=東京都目黒区駒場4
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先進モビリティ社長の青木啓二さん=東京都目黒区駒場4

 客を乗せたバスが自動運転で、兵庫県三田市のニュータウン「ウッディタウン」を走り始めた。約1カ月の間、この街でどんな実験が繰り広げられるのか。夢のような技術は手の届くところにあるのか。最新技術を関係者に解きほぐしてもらった。5回にわたって紹介する。(高見雄樹)

 いすゞ自動車製の56人乗り路線バスをよく見ると、車体の前面や天井にさまざまな突起がある。自動運転の「目」となる各種センサーだ。

 国内に2台しかない実験車両を動かすのは、バスやトラックの自動運転で国内トップを走る東京大学発のスタートアップ(新興)企業、先進モビリティ(本社・東京)の技術。社長の青木啓二さん(72)はトヨタ自動車の元技術者で、約30年前の草創期から自動運転に携わってきた。

 -自動運転の輸送手段といえば、神戸のポートライナーがあります。1981年に開業した世界初の自動無人運転システムですが、自動運転バスとの違いは。

 「ポートライナーや東京のゆりかもめなどは、自動で動くハンドルを側面のレール軌道がガイドしているので、軌道に沿ってゴムタイヤで走ります。自動運転バスはこの軌道がなく、道路さえあれば走れるというものです」

 「トヨタでは92年から開発を始めました。98年からは、2005年の愛知万博(愛・地球博)に向けて開発を本格化。レール軌道の代わりに磁気マーカーという磁石を道路に埋め、マーカーに沿って走らせようとしたのです」

 -その時の実験も兵庫県内だったとか。

 「01年から淡路島の農業公園『淡路ファームパーク イングランドの丘』で走らせました。愛知万博の予行演習ということでしたが、かなり長い間走っていたはずです」

 当時は公園内に設けられた自動運転専用区間での実験だった。先進モビリティが3年前から取り組むのは、一般道での走行実験だ。小型バス2台を、全国各地で走らせてきた。そして今回、第2世代に当たる中型バス2台を、三田など全国5都市の公道で走らせる。

 -自動運転に求められるのはどんな機能ですか。

 「大きく二つあります。まずは目的地を目指し、あらかじめ決められた経路と速度、バス停などを基に自動で走る機能です。衛星利用測位システム(GPS)を使いますが、三田のように高い街路樹が多いとバスが衛星の電波を受信できません。そこで今回は1周6キロのほぼ全路線に磁気マーカーを埋めています」

 「もうひとつは交差点で、信号機や障害物などの情報を読み取り、適切に判断する機能です。レーザー光で相手との距離を測る『ライダー』や電波で測る『ミリ波レーダー』で、周辺の状況を認識します」

 -実験で使う中型バスが、これまでの小型と最も異なる点はどこですか。

 「後者の認識機能です。これまでは信号や障害物を認識する機能が成熟しておらず、交差点はほとんど手動に切り替えていました。今回はライダーなどの機能が向上しました。数も増やしたので認識する精度が上がり、交差点でも自動化しています。人間の目に当たるこの認識技術が肝で、世界が競っています」

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