三田

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笑顔が絶えない加納義剛巡査部長一家=広野駐在所
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笑顔が絶えない加納義剛巡査部長一家=広野駐在所
広野幼稚園の子どもたちから贈られた感謝のメッセージ=広野駐在所
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広野幼稚園の子どもたちから贈られた感謝のメッセージ=広野駐在所
加納義剛巡査部長=広野駐在所
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加納義剛巡査部長=広野駐在所

■広野駐在所 加納義剛巡査部長

 「加納ちゃん!」。大人も子どもも、地域の人々は彼をそう呼ぶ。

 「警察官というより、地域の若い兄ちゃんやと思われてます」

 そう言って優しく笑うのは、広野駐在所の加納義剛巡査部長(36)。2017年の9月に着任し、4回目の秋を迎えた。

 兵庫県姫路市出身。明石署や県警本部で主に薬物捜査に携わってきた。「そうですね、例えば民家での大麻栽培を摘発したり、覚醒剤の密売人を調べたり…」と物騒な言葉が次々と飛び出す。

 昇任とともに妻、2人の息子と一緒にやって来た。初めての駐在所勤務。最初は住民との距離の近さにドギマギしたが、「私も『いち住民』として地域の声を聞くことで、警察官の初心に戻れた」と話す。

 朝は広野小学校や長坂中学校生の登校を見守る。「加納ちゃん、おはよー」。児童の元気な声に返す。「おはよー!」。それからお年寄りの家を回って困りごとはないかを聞き、防犯情報を伝える。

 のどかな農村は高齢化が進んでいる。「最近は全国で詐欺が増えているから気をつけてくださいね」。管内の県道316号はテクノパークや同県三木市への抜け道として車が多く、違反の取り締まりにも手を抜けない。1日はめまぐるしく過ぎるが、家族と過ごす時間は増えたという。

 今年の七夕。6歳になる長男が「おまわりさんになりたい」と短冊に書いていた。「パパを見てかっこいいと思ったから」と照れながらも目をきらきらさせる。駐在所勤務になって初めて父の制服姿を見たという。

 妻の愛子さん(37)が住民の相談を取り次ぐこともある。「夫の仕事が身近になった。地域の人々は仲が良くて気軽に話しに来てくれるのでうれしい」。2019年には夫の警察活動に献身的に協力した駐在所の夫人に贈られる「優良家族」表彰を受けた。

 加納さんはまちの寄り合いや花火大会、幼稚園の運動会にも足を運ぶ。園児たちが「いつもありがとう」と書いてくれたメッセージカードを机に飾っている。

 秘密裏に動くことが多かった刑事部門とは180度異なる日々。「以前はきつい話し方になることもありましたが、おっとりと話せるようになりました」と笑って付け加えた。

 「相手の話をしっかりと聞く。当たり前だけれど大切なことを、この地で教えてもらったんです」(喜田美咲)

     ◇

 交代制の交番と違い、警察官がそこに住みながら働く「駐在所」は三田市内に7カ所ある。家族で暮らすところも多く、まさに地域密着で街の安全を守る。それぞれの「駐在さん」を紹介する。

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