三田

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プロモーションビデオを作成し、参加者を募る内藤有希子さん=三田市内
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プロモーションビデオを作成し、参加者を募る内藤有希子さん=三田市内
石窯を作るうみもりの参加者ら(内藤さん提供)
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石窯を作るうみもりの参加者ら(内藤さん提供)

 関西学院大学3年の内藤有希子さん(20)=兵庫県三田市=が東日本大震災の被災者らでつくる宮城県南三陸町の復興支援団体「南三陸 海の見える命の森」(うみもり)の学生委員会の実行委員長に就任した。「人が好きで、ボランティアが好き」。そう話す彼女は、経験していないからこそ自ら学ぼうと、被災地に足を運ぶ。(喜田美咲)

 うみもりは2016年、被災した南三陸町で有志4人が設立し、全国の高校生、大学生でつくる「学生委員会」には28人が所属。津波から避難できる展望台を造り、震災遺構を巡って被害を伝えるなどの活動を続け、これまで全国から8千人を受け入れている。

 内藤さんが初めて南三陸を訪れたのは2年前、大学のサークル活動の一環だった。当時も震災遺構を見て回ったが、新たな気付きがあったのは今年8月。知人から誘われて10日にわたり、防災・減災の取り組みを体験するうみもりのプログラムに参加した。

 「2年前に登れた高台が立ち入り禁止になっていた」。当時の避難状況や被害を知ることのできる遺構が少しずつ作り替えられているのを目の当たりにした。「被災した施設の壁に穴が空き、実は震災後に配線が盗まれた跡だとも知った」。メディアは助け合いなど、いい面ばかり伝えているんじゃないかと感じた。

 「なかったことにしてはいけないし、被害を繰り返してはいけない」と強く思うようになった。うみもりの活動に加わると行動力を買われ、隊長から学生委の実行委員長に任命された。

 学生委の中には、活動を伝える「会員制交流サイト(SNS)部」や「WEBサイト部」など四つの部がある。そこに「何も知らないまま被災地に行くのはもったいない」と、事前学習ができる資料を作る「スタディー部」を設置した。

 さらに活動や現状を紹介するプロモーション動画を作成。展望台に薪を運んだり、レンガを積み上げて固めたりと、災害に備える様子を記録している。うみもりのホームページから見ることができる。

 うみもりが目指すのは支援ではなく「志縁」だという。被災者と同じ目線になってできることを考える。「被災者の怒りや悲しみ。行ったからこそ知れたことがたくさんある」。内藤さんは今、南海トラフ大地震が起きたら、コロナ禍でさらに避難所運営が難しくなると懸念している。

 電気や水があることは当たり前じゃない。火をおこそうとすぐに動ける人はいるだろうか。周りに助け合える知人はいるだろうか。

 「災害を自分ごととして考えられるよう、もっと同世代の人たちに被災地へ足を運んでもらいたい」

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