成人の日(11日)を前に、兵庫県三田市の成人式が10日、市総合文化センター・郷の音ホール(同市天神1)であった。コロナ禍で開催が危ぶまれたが、感染対策をした上で何とか実施にこぎつけた。懇親会が開けないといった制約はありつつも、新成人たちは振り袖やスーツ姿で久々の再会を喜び合った。(小森有喜)
今年の新成人は2000年4月2日~01年4月1日に生まれた人で、同市では1188人。式は密集を避けるため、午前午後の2部制とし、参加者は検温と消毒を済ませて1席ずつ間隔を空けて式に臨んだ。
森哲男市長は「世の中で苦しんでいる人や弱い立場にある人の気持ちを想像し、共感できる成人になってください」と祝辞。また、市内などで活動するシンガー・ソングライターのYukka(ユッカ)さん(丹波市)が、今回のために書き下ろした曲「無我夢中」の弾き語りを披露した。
♪今日が 新しい君が門出に立って/立ち上がって/何度でも泣いて/転べばいいさ 学べばいいさ♪
式の後は例年なら懇親会が開かれるが、今年はそのまま解散となった。ホールの前では記念写真を撮ったり、談笑したりする新成人の姿が見られた。薬剤師を目指しているという武庫川女子大2年の生徒は「目標に向かって勉強を頑張りたい」と笑顔だった。
新成人自らが式の企画運営を担う「成人式サポーター」の一員で、司会を務めた県立農業大学校2年の藤井就三さんは、春からJAの職員として働く予定という。「自覚を持ち、しっかりとした社会人になります」と気を引き締めていた。
