三田

  • 印刷
有馬山椒の花山椒と大豆を使った醤油煮
拡大
有馬山椒の花山椒と大豆を使った醤油煮
醤油煮を試験販売する「農都神戸フェア」のポスター
拡大
醤油煮を試験販売する「農都神戸フェア」のポスター

 各地から春の便りが届く季節になりました。春の楽しみの一つにイカナゴがあります。

 「フルセ」と呼ばれるイカナゴの親の塩焼きは絶品で、季節になると産地の漁師たちは毎食フルセの塩焼きを食べると言います。ところがここ3~4年、フルセを食べる機会はありませんでした。親魚が取れないのだから、子のイカナゴが少ないのは当たり前です。

 「水清ければ魚棲(す)まず」ということわざがありますが、先日瀬戸内海の海水がきれいになったためにプランクトンが発生せず、プランクトンを食べる小魚が少なくなってきているということを知り、生育環境を維持することが大事だとあらためて考えさせられました。

 兵庫県や市の助成を受け、有馬の山奥で採取した「有馬山椒(さんしょう)」の穂木からマザーツリーをつくり、さらにそこから山椒の木を増やし、神戸市北区の大沢町の人たちに有馬山椒を栽培してもらっています。六甲山の生育環境と違うためか10年が経過していますが、収穫量はあまり増えていません。

 香りの成分を調べると、強いレモンの香りのシトロネラールと甘いバラの香りのリモネンを含み、兵庫県北部の朝倉山椒や和歌山県のぶどう山椒と香りが違います。またDNAを調べても全く違うことがわかりました。有馬の人たちが有馬山椒は他の山椒と違うというのが科学的に実証されています。

 「有馬で250年以上前の山椒の献立が存在している。日本料理で『有馬』が付くと山椒を使用した料理名だ」という物語があることで、有馬山椒は世界的な食の団体「スローフード・インターナショナル」の絶滅危惧種に認定されています。

 有馬の人たちは、ゴールデンウイークの前後になると山椒の花の開花時期を見計らって六甲山に出かけて行きます。有馬では山椒の花を一番尊ぶのです。実や葉はもちろんのこと、山椒の木の皮まで食べるのは有馬だけだと自慢しています。その花山椒を取ってくると、家庭によって干したり蒸したりする工程を加えて大豆と一緒に醤油煮にします。イカナゴのくぎ煮を近所に配るように、炊き上がると近所におすそ分けする習慣があります。

 大沢町で栽培してもらっている有馬山椒の花山椒が、昨年ぐらいから少し量が取れるようになってきました。そこで有馬山椒復活プロジェクトを推進している「協同組合有馬のごちそう」では、有馬山椒の研究家だった念仏寺住職の奥様のレシピで花山椒と大豆の醤油煮を作りました。少し豆が固めに炊いていますのでお酒の肴に最適です。

 14日に神戸市長田区のJR新長田駅前で開催される「農都神戸フェア」で試験販売を行います。お越しいただければ幸いです。(有馬温泉観光協会)

三田
三田の最新
もっと見る

天気(4月21日)

  • 22℃
  • 12℃
  • 0%

  • 21℃
  • 8℃
  • 0%

  • 25℃
  • 10℃
  • 0%

  • 25℃
  • 10℃
  • 0%

お知らせ