三田

  • 印刷
レトロな雰囲気の店内に、柏原さんの作品が並ぶ=三田市駅前町(撮影・斎藤雅志)
拡大
レトロな雰囲気の店内に、柏原さんの作品が並ぶ=三田市駅前町(撮影・斎藤雅志)
会を立ち上げる(左から)海野芳樹さんと「りんでん」店主の立貝俊子さん、画家の柏原加代子さん
拡大
会を立ち上げる(左から)海野芳樹さんと「りんでん」店主の立貝俊子さん、画家の柏原加代子さん
バラを描いた柏原さんの作品の一つ
拡大
バラを描いた柏原さんの作品の一つ

 兵庫県三田市内のアート活動を盛り上げる市民団体「アートシティさんだ研究会」が来月、立ち上がる。呼び掛けたのは、4年前に千葉県から三田に移ってきた海野(うんの)芳樹さん(72)=同市。自身も創作活動を続ける中で、アートがもっと地域に根ざしてほしいと思うようになった。研究会では、作家と市内の店舗をつないでギャラリーとして活用できる場を広げ、将来的には、ゆかりの芸術作品を紹介するミュージアムの設立も目指すという。(小森有喜)

 海野さんは東京で生まれ育ち、大手鉄鋼メーカーなどに勤務。50代に入ってから週末にガラス工芸を習い、美術大学の通信教育を受講した。多忙な合間を縫って創作活動に励み、公募展などにも出展。2017年秋、妻の実家に近い三田に引っ越した。下槻瀬に工房を構え、市美術協会にも所属している。

 海野さんが三田に来て感じたのは、作家が作品を並べられるギャラリーやスペースが少ないということだった。昨年11月、自身の個展を企画したが、納得のいく場所が見つからず、市外で開いた。美術協会の仲間からも似たような悩みを聞いた。

 一方で、内装が魅力的な店は多いと感じた。「店と作家をつなげ、三田の芸術活動を盛り上げられないか」。作家は安い費用で発表の場を持つことができ、店は作品を見に来る新しい客を呼び込める。結果、町も元気にできる。こうして、アートシティさんだ研究会の構想が浮かび上がった。

 海野さんの呼び掛けに、市美術協会員を含む約30人が賛同し、4月21日に研究会を発足させることになった。活動に共感した人からの寄付金も順調に集まり、飲食店や家具店なども関心を寄せている。期間を区切り、2023年の春までに一定の成果を上げられるように目指すという。

     □     □

 海野さんたちは現在、発足前の「試験的活動」として、駅前町のスナック兼喫茶店「りんでん」で、市内の画家による展覧会を開いている。

 ステンドグラスやタイルなど、1970年代から変わらないレトロな店内。つやつやのカウンターには、間接照明を受けたウイスキーボトルなどが映り込み、壁には油絵が溶け込む。

 店の常連だった海野さんの呼び掛けに店主の立貝(たちがい)俊子さん(70)が応じ、実現した。作品を出しているのは、バラなどの油絵を手掛ける画家の柏原(かしはら)加代子さん(71)=同市。店の雰囲気に合うよう13点を持ち込んだ。今回は無料で、柏原さんは「こんなすてきな場所に絵が並ぶなんてとてもうれしい」と大喜び。立貝さんも「ギャラリーとして使うのは初めて。新しいお客さんがたくさん来てくれました」と歓迎する。日・月曜は休みで、27日まで実施するという。午前11時~午後4時。

     ◇

 アートシティさんだ研究会では今後、幅広く作家を支援する活動を展開していく予定だ。

 まずは、三田での展示会の現状や、作家、団体の抱える問題を聞き取り、改善を進める。「さんだアートデポ」として、地元作家の作品を、市内外の店舗や公共施設、企業などに貸し出す活動も企画する。

 また、明治・大正期に活躍した天岡均一らをはじめ、三田ゆかりの芸術家の作品を改めて調査する。将来的にはこうした立体作品などを3D映像で紹介したり、専門家がその場で詳しい解説をしたりするミュージアムの設立も考えている。

 関心のある人に向けて、3月30日午後3時から、まちづくり協働センター(駅前町)で説明会を開く。海野さんは「三田のアートに新しい風を吹かせたい」と話している。

三田
三田の最新
もっと見る

天気(4月21日)

  • 22℃
  • 12℃
  • 0%

  • 21℃
  • 8℃
  • 0%

  • 25℃
  • 10℃
  • 0%

  • 25℃
  • 10℃
  • 0%

お知らせ