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『気配』
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『気配』
ピエロを描いた『明日』
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ピエロを描いた『明日』
14回目となる個展を開いている岩本芳子さん=三田市駅前町
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14回目となる個展を開いている岩本芳子さん=三田市駅前町

 半世紀前から水彩画に取り組んできた兵庫県三田市の画家岩本芳子さん(68)の作品展が、同市駅前町のスナック兼喫茶店「りんでん」で開かれている。透明感のあるタッチと幾重にも重ねた色彩が目を引く。「絵を描くことで日常のさりげない風景にも気付きや驚きがある。長年続けてきてよかった」と話す。(小森有喜)

 岩本さんは和歌山県出身で、幼い頃からイラストや漫画を描くのが好きだった。高校2年の時、師事していた画家から、色の透き通った絵の具「透明水彩」の魅力を教わり、水彩画に没頭。金沢美術工芸大学(石川県)に入学した。

 大学では工業デザインを学んだが、卒業後、すぐに結婚。ニュータウン開発に伴って三田に移り、1男2女を育てた。創作活動に充てる時間はなかなか見つからなかった。

 再び絵筆を持つ機会が訪れたのは30代半ば。自分の子どもや近所の子どもに教えているうちに自治会の目に留まり、自治会活動の中で講師を務めるようになった。同時に自身の創作活動も本格的に再開。再び水彩画に魅入られ、自宅で作品づくりに熱中した。

 指導の場も広がり、現在は市民センターなど市内3カ所で60人以上を教える。2014年からは、神戸新聞三田版の随時連載「三田の民話」で挿絵を担当している。

 デッサンは写実的に描き、そこに色を重ね、イメージを開放していく作風が特徴。描く題材は人形や花など身近な物が多い。これまで描き上げた作品は300点近く。数年に1度、三田や神戸で個展を開いており、14回目となる今回は、12点を展示している。

 例えば『ピエロ3部作』は、自宅にある3体のピエロの人形を描いた。パフォーマンスがうまくいかず、落ち込み、それでも前を向く-というピエロの感情を表現。物を見てストーリーを作り上げる過程に興味が向くといい、「妄想が好きなのかも」と笑う。

 最近仕上げた『気配』は、裸婦のデッサンに新緑の色合いを重ねた。このほか、ラン科の花「シンビジウム」、ヨーロッパ人形を描いた作品もある。

 画題を見て想像を膨らませ、自分なりの解釈を加えることが楽しくて、描き続けられるという岩本さん。「喫茶店の落ち着いた雰囲気や内装とマッチしてうれしい。ゆっくりと作品を楽しんでほしい」と話している。

 作品展は市民団体「アートシティさんだ研究会」が企画した。作家と市内の店舗をつなぎ、ギャラリーとして活用できる場を広げて市内のアート活動を盛り上げることを目指している。

 29日まで。日、月曜定休。午前11時~午後4時。

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