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就農のきっかけやトマト栽培へのこだわりを話す小寺清隆さん=有馬高校
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就農のきっかけやトマト栽培へのこだわりを話す小寺清隆さん=有馬高校
真っ赤に熟れてつややかに光るトマト(小寺さん提供)
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真っ赤に熟れてつややかに光るトマト(小寺さん提供)

 兵庫県立有馬高校(三田市天神2)でこのほど、農業を学ぶ「人と自然科」の生徒に向けた特別授業があった。同県尼崎市のビニールハウスで「コテラトマト」を栽培し、同校の卒業生でもある小寺清隆さん(38)が登壇。面積が限られた都市部での農業の可能性や、おいしさを追求する日々について語った。(喜田美咲)

 若者が農業を学ぶ機会を作ろうと、同校と県阪神農業改良普及センター(三田市天神1)が共同で進めるプログラム。進路選択を迎える3年生32人が耳を傾けた。

 小寺さんは小学生の頃の校外学習で、父親が田植えする姿を見たのをきっかけに就農を決意した。「このあたりで農業をしているのはうちしかいない。俺にしかできないことなんだ」。実家は手のかかるトマトの栽培から退いていたが、復活させようと一念発起し、有馬高校で学ぶことにした。

 農業と勉強の両立は大変で、最初は「えらいとこに来たな」と疲弊したが、収穫の喜びが上回った。教師の勧めで県立農業大学校に進学し、農業実習に行った先で、今も師と仰ぐ農家に出会った。「農家になる。トマトを作る。その先、そのまた先は?」。師匠の言葉から、常に次のステップを意識するようになった。

 尼崎の農地は決して広くない。商品の差別化を図るため、完熟の食べ頃まで育ててその場で販売する手法や、収穫自体を登録者に任せるオーナー制度の導入など、消費者の声を聞きながら新しい仕組みを作ってきた。今やコテラトマトの販売日には行列ができるほどの人気となっている。新型コロナウイルス禍により自宅で食事を取る人が多くなり、その分、品質にこだわる人も増えてきたように感じるといい、「味を知ってもらえるチャンス」と捉える。

 小寺さんは、農業をする上で大切にしている師の教えとして、基本を守る▽常に新しい情報を得る▽数字のデータを取る▽健康な体を作る-の四つを紹介。「学校で先生の指示を聞くだけでなく、なぜその処置が必要なのかまで理解して、判断できるようになってほしい」と呼びかけた。

 実家が兼業農家で、自らも就農を志す生徒(18)=同県宝塚市=は「小寺さんも毎回不安になりながら、試行錯誤を繰り返していると知った。自分もよく学び、情報通信技術(ICT)を取り入れたスマート農業などに挑戦していきたい」と目を輝かせた。

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