高校生も入院費無料に 所得制限は設けず 三田市10月から
2021/05/29 05:30
神戸新聞NEXT
兵庫県三田市は、高校生の入院医療費を無料化する方針を発表した。市によると、高校生の無料化は阪神間の自治体で初めて。所得制限は設けず、対象者は約3100人(3月末時点)で、10月1日から開始する予定。年間約100件、約800万円の補助を見込む。
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現在、入院費は中学生までが無料で、高校生は助成がなく実質3割負担となっている。通院費の無料化は市の負担が大きく財政を圧迫するため、未就学児のみ無料だが、小中学生への助成は所得制限を設け、高校生は助成なしとなっている。
しかし子育てにかかる家計の負担は、高校で大幅に増加する傾向があるため、市の担当者は「入院は予期せぬ傷病で高額な支出を伴う。必要な所へ支援を行き渡らせるため、制度を見直した」とする。
対象は、毎年4月1日時点で18歳以下の市民。高校1~3年の年齢に当たるが、就職をしていても助成を受けられ、親の扶養に入っている必要もない。
市によると現在、県内で高校生までの入院医療費助成を行っているのは12市町あり、うち6市町では通院費も無料。また、神戸市、明石市、多可町でも助成が始まる予定。
市は、無償化に伴う条例の一部改正案と補正予算案を、6月3日開会の市議会定例会本会議に提出する。(土井秀人)