民家の蔵を改装、大人も子どもも楽しめる青果店オープン 三田
2021/09/21 05:30
おすすめのバナナジュース
無農薬・有機栽培の野菜を中心に取り扱う青果店「にじ屋Sanda base」が9月中旬、兵庫県三田市西山2にオープンした。できたてのフルーツジュースや駄菓子の販売コーナーもあり、店主は「地域交流の場にしたい」と期待を寄せる。(小森有喜)
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民家の蔵を改装した10坪の店内に、青果を中心とした100種類以上がずらりと並ぶ。三田産トマトやナス、丹波産アスパラガスやベビーリーフなど近くで採れた新鮮野菜のほか、鳥取県産ナシや長野県産ブドウなど中価格から高価格帯の果物の品ぞろえも豊富だ。
店主の片山慶彦さん(40)=神戸市北区出身=は、10年ほど前から青果の移動販売や卸を手掛けており、培った経験と人脈をいかして商品を厳選。産地にも足しげく通い、店名には「生産者と消費者をつなぐ虹(にじ)になる」との思いを込めた。
昨年から新型コロナウイルス禍に入って移動販売が制限され、拠点となる自分の店を構えて移動販売と並行して青果を売ることにした。「やっぱり野菜は専門店で買いたい、と思ってもらえるだけの物を取りそろえている」と胸を張る。
また、青果を違う形で楽しんでもらおうとジュースも提供。おすすめはバナナジュース(250円)。バナナと牛乳だけの素朴だが濃厚な味わいが楽しめる。ミックスジュース(350円)、小松菜やパインが入ったグリーンスムージー(500円)など10種類以上あり、今後も増やす予定だ。バナナジュースのミニサイズは子どもでも買えるようにと100円に設定。店先のベンチで座って飲むことができる。
また、一角には駄菓子コーナーも用意した。野菜を買い求める人に交じって、小さなかごを持った子どもが駄菓子を選ぶ。青果店で駄菓子やジュースを提供するというアイデアの原点には、片山さんの学生時代の経験がある。YMCAでボランティアをしていた際、さまざまな家庭環境の子どもと触れ合った。すこやかな成長に必要なのは食べ物。その根幹に携わる仕事をしたいと思うようになったという。
これまでの移動販売でも、子どもが通りかかったら少し果物をあげるなどしていた。そうした形で大人が地域の子どもに積極的に関わり、孤立させないことが大切と考える。オープンした店舗も、「子どもにとって家でも学校でもない、気軽に立ち寄れる『第三の場所』のようになればいい」としている。
午前9時~午後5時。水日曜・祝日定休。TEL079・553・0248